13日に開幕する東京世界陸上の男子マラソン(15日)に出場する日本代表の吉田祐也(28)=GMOインターネットグループ=は11日、練習拠点としている相模原市の青学大相模原キャンパス競技場で、本番前としては最後となるポイント練習を行った。3000メートルをレースペースより、かなり速いタイムで走り、次の8000メートルをレースペースより、やや落としたタイムで走破。

さらに、そのまま、400メートルをペースアップしてゴール。予定通りの練習を終え、順調な仕上がりぶりを見せた。

 青学大出身の吉田は、現在も青学大を練習拠点として、原晋監督(58)の指導を受ける。この日も熱心に練習を見守った原監督は「レースより速いペースで走っている時も、軽くジョギングしているように見える。万全の調子です」と太鼓判を押した。

 前日(10日)夜は、東京・町田市の青学大選手寮で、世界陸上に向けた激励会が行われ、エースで主将の黒田朝日(4年)をはじめ、いつも一緒に練習し、苦楽を共にしている後輩たちはメッセージを寄せ書きした日の丸を贈った。寄せ書きの中には「全力で楽しんでください」という真面目なメッセージのほか「祐也さん大好きです」など明るい言葉や「祐也さんなら優勝よゆう」という高めの期待の言葉も並んだ。

 「輝く未来へ」と書き込んだ原監督は「昨日の激励会は、とてもいい雰囲気でしたね。我々は、世界陸上のマラソンもチームで戦っています」と笑顔で話した。チームスタッフや後輩の熱い思いが詰まった日の丸を大事に抱え、吉田は12日に東京都内の選手村に入る。勝負の時は、いよいよ、迫ってきた。

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