◆JERAセ・リーグ 広島9―0中日(11日・マツダスタジアム)

 広島・小園は「打って打って勝つしかない」という思いをバットに乗せた。初回1死三塁から右前へ4戦連続となる初回先制打。

4試合連続打点は昨年9月の5試合以来、自身2度目。「毎回毎打席、集中できている」という頼もしさで、8月29日まで5連勝して以来、9月初の連勝に導いた。

 安打量産が加速してきた。3回にも遊撃内野安打で9月だけで5度目、今季47度目のマルチ安打。打率3割5厘で2位の巨人・泉口まで7厘差に広げた。148安打も阪神・近本を抜いて単独1位に浮上。さらに出塁率3割5分8厘も、1位の泉口に1厘差に迫った。タイトルについて「多分、取れない」と繰り返すのは、チームの勝利を最優先に考えるからこそだ。

 チームは今季5度目の9得点を奪い、4位に再浮上した。ただ、3位・DeNAまで5ゲーム差から変わらず。残り14試合でひっくり返すのは簡単ではないが「まだチャンスはあると思う」と、セ・リーグ唯一の3割打者が、望みをつないでいく。(畑中 祐司)

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