今夏の高校野球北北海道大会で8強入りしたクラークの最速148キロ右腕・辻田丞(3年)が14日、北海道高野連にプロ志望届を提出した。186センチ、94キロの恵まれた体格から快速球を投げ込む右腕は、支配下、育成にかかわらず指名されればプロに進む考えだ。
クラーク・辻田は、悩み抜いた末にプロ志望届提出を決断した。関東強豪大学に進学する道もあったが、「自分が後悔しない道というか、一番行きたいと思える道を選びました」。プロ一本に進路を絞り、挑戦することを決めた。
最速148キロの力強い直球が武器で、チェンジアップなどの変化球も操る右腕。1年夏から甲子園を経験するなど、強豪校で早い段階から頭角を現してきた。入学時すでに90キロあった体は、日を重ねるごとに引き締まり、筋肉量が増加。今夏の地区予選では一般客のスピードガンで151キロも計測していたという。
昨年11月のトレーニング中に右膝半月板を部分損傷。年明けの1月に手術を受けた。2か月間のリハビリを経て夏に向けて調整を続けていたが、変化球の精度などが本調子に戻らず、最後の夏は北大会準々決勝敗退。
現在は一からフォームを見直し、体づくりにも励んでいる。辻田は「腕が長いのであまりない角度から投げられるのと、動く真っすぐが強み。育成でもプロに行きます」。指名されることを信じ、次のステージに向けて歩みを続けていく。
(島山 知房)
◆辻田 丞(つじた・じょう)2007年6月16日、江別市出身。18歳。5歳の時に江別中央タイガースで野球を始める。大麻中では岩見沢シニアでプレーした。クラークでは1年夏からベンチ入りし、23年夏の甲子園でもメンバー入りした。186センチ、94キロ。