◆米大リーグ ドジャース―フィリーズ(16日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が16日(日本時間17日)、本拠地・フィリーズ戦に「1番・投手兼DH」で先発出場。中10日のマウンドで、4回までノーヒット投球を続けている。
初回。本塁打王を争う2番シュワバーとの注目の初対決は1死走者なしで迎えた。初球。メジャー公式戦では自己最速タイの101・7マイル(約163・7キロ)直球でファウル。カウント2―2から最後は5球目のスライダーで見逃し三振に斬った。これで今季50奪三振とした。3番ハーパーには四球を与えたが、エンゼルス時代の同僚で4番のマーシュを投ゴロに打ち取り、その裏の打席のためダッシュでベンチの方に向かった。
初回先頭の第1打席では二塁内野安打を放ち、今季最長の連続試合出塁を「21」に伸ばした大谷。初回の走塁でユニホームの左のお尻部分が破れたが、そのまま2回のマウンドに上がり、4回まで完全投球。4回先頭で迎えたシュワバーの第2打席はカットボールで左飛に仕留めた。
前日15日(同16日)の同戦では、シュワバーが大谷の目の前で初回に53号ソロ。3戦連発の量産モードで大谷は4本差をつけられた。
23年9月に自身2度目の右肘手術を受けた「投手・大谷」は今年6月に電撃復帰。8月27日(同28日)の本拠地・レッズ戦では復帰後初めて5回を投げ切り、2安打1失点9奪三振の快投でエンゼルス時代の23年8月9日(同10日)以来749日ぶりの復活白星を手にした。
今月3日(同4日)の敵地・パイレーツ戦は体調不良で登板回避。当初は8日(同9日)の先発が発表されていたが、グラスノーが背中の張りを訴えて登板回避した5日(同6日)の敵地・オリオールズ戦で緊急登板し、3回2/3を3安打無失点5奪三振の熱投を見せた。直球の平均球速は今季最速の99・7マイル(約160・5キロ)と球威抜群だった。
ロバーツ監督は「登板を前倒しにもしたし、最後の登板後は十分な休養を与えたいと考えていた」と今回が中10日になった意図を説明。「5イニングになるだろう。その後(レギュラーシーズン中に)もう1回登板することになる」とした。ポストシーズンでも先発が基本線となるが、救援起用の可能性も残している。