◆JERA セ・リーグ ヤクルト―巨人(17日・神宮)

 巨人がヤクルトに逆転勝利し、連敗を2で止めた。先発の戸郷翔征投手(25)は初回に2失点も、その後は5四球と制球に苦しみながら粘り、6回まで0を並べ7勝目。

打線は2点を追う2回、リチャード内野手(26)が得意の神宮で奥川から同点の11号2ラン。3回、泉口の犠飛で勝ち越した。8回を抑えた大勢が球団新の50ホールドポイントに到達し、試合を締めたマルティネスは球団タイの42セーブ目をマーク。2位DeNAとの1差をキープした。

 好相性の神宮で、巨人・戸郷がゲームメイクした。4―2の5回2死一塁。ヤクルトの4番・村上を152キロで攻め込み、最後も直球勝負で二ゴロに封じた。今季初の自身3連勝に向け、意地の投球が続いた。

 15日のDeNA戦(横浜)で44日ぶりに3位に転落した阿部巨人。再浮上を目指し、7勝目を狙う右腕がマウンドに上がった。ヤクルト戦は昨季から5連勝中で、神宮では3連勝中。「初回はすごく大事になる」と強い意識を胸に、奥川との開幕投手対決に臨んだ。

 課題の立ち上がりは31球を要して苦しんだ。先頭の浜田を空振り三振後、長岡の右中間への飛球を中堅手・キャベッジが減速して捕球できず。中山と見合う形で二塁打にされた。内山、村上は歩かせ、1死満塁からオスナに左前へ2点適時打。味方の拙守からリズムを崩し、2戦連続&8月以降7登板で5度目の初回失点を喫した。

 連敗を止めたい打線は1~8番を3戦連続同じオーダーで挑み、2回にすぐ追いついた。2死から中山が四球を選び、リチャードが左翼席へ同点11号2ラン。3回は先頭の戸郷が内野安打で出塁し、その後1死一、三塁から泉口の右犠飛で戸郷が激走。勝ち越しのホームを踏んだ。相手先発の奥川は岡本に頭部死球を与え5回途中で危険球退場。1死満塁から2番手の下川に対し、岸田の遊ゴロの間に4点目を奪った。

 援護を受けた戸郷は2~4回を無失点。

「調子うんぬんではなく、残り試合少ない中で1試合でも多く勝てるよう先陣を切ってほしい」と内海投手コーチから期待された粘投を見せた。

 続投した6回は無死一、二塁を招くも、古賀の送りバント失敗を誘い、続く岩田も左邪飛で2死。最後は代打・太田を宝刀のフォークで遊ゴロに抑えてガッツポーズした。球数122の力投。5奪三振、被安打4で2失点にまとめた。

 8回にアクシデントが起きた。無死一塁から岸田が木沢から右胸付近に死球を受けてもん絶。代走・小林が送られ、ベンチに下がった。その裏は大勢が3人で抑え、今季42ホールド目をマーク。8勝と合わせ、球団新の50ホールドポイントとした。9回はマルティネスが盤石の3人斬り。13年の西村健太朗に並ぶ球団記録の42セーブ目を挙げ、2位DeNAとの1ゲーム差を維持した。

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