◆パ・リーグ ソフトバンク3―2日本ハム(18日・みずほPayPay)
ソフトバンクが2位・日本ハムを直接対決で退けてマジックを7に減らし、ゲーム差を今季最大の4・5に広げた。1点ビハインドの8回に栗原陵矢内野手(29)の7号ソロで追いつくと、代打・川瀬の押し出し四球で決勝点。
痛すぎる1敗にも新庄監督は潔く前を向いた。2―1の8回、左脇腹の肉離れからこの日3か月ぶりに1軍昇格した古林睿煬(グーリン・ルェヤン)を3番手で起用するも、栗原に同点ソロを献上。さらに2つの四球などで敗戦投手となった。「ボール悪くなかったんですよ。(球の)出所とか球のキレは全然悪くなかった」と、起用への迷いは一切感じられなかった。
昇格即の大抜てきは、指揮官が貫く起用方針だ。今季は、高卒ドラ1の柴田獅子を「こういう舞台を味わわせたい」と後半戦の開幕投手に指名。9月9日のソフトバンク戦(エスコン)では、今川を昇格即2番で起用するとモイネロから今季1号を放つなど3安打3打点の大暴れを見せた。
指揮官の考えは、「使うならいい場面で使う」。
残り10試合で首位と4・5差。オリックスが敗れて2位以上は確保されたが、逆転優勝が限りなく遠のく1敗になったことは間違いない。しかし、し烈な優勝争いでもぶれずに貫く起用法が、チームを確実に強くさせていると感じる。(日本ハム担当・川上 晴輝)