◆JERAセ・リーグ 中日2―6ヤクルト(19日・バンテリンドーム)

 今季限りでの現役引退を表明している中日・中田翔内野手が、4番で出場した5月11日の阪神戦(甲子園)以来、131日ぶりにスタメン。初回2死一塁で打席が回ると、直球3球で空振り三振に終わった。

その後、2回途中の守備でベンチに下がった。

 試合後のセレモニーでは巨人・坂本、丸、岡本や日本ハム時代の監督だった栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサーからビデオメッセージが届いた。栗山CBOは「球場に行けなくて申し訳ない」と発言しながら、サプライズで花束贈呈にも現れた。以下は主な発言内容。

 巨人・坂本「翔とは2年半という短い期間でしたけど、一緒のユニホームを着てプレーできたことを今でもうれしく思っています。昭和のにおいを感じさせてくれる格好いい野球選手と思っていたので、さみしいですけど、辞めても一生の付き合い。みんなでワイワイ話せるのを待っています」

 巨人・丸「中田選手、お疲れさまでした。高校時代から僕ら世代を引っ張る存在として非常に憧れていました。短い間でしたけど、プレーできて、非常に刺激的なシーズンでした。引退を迎えて、たくさん痛いところもあると思うので、しっかり治して、リフレッシュしてから野球界に貢献してもらえたらと思います」

 巨人・岡本「翔さん、18年間、本当にお疲れさまでした。一緒にプレーできたことは僕にとって、これからも忘れることのできない時間になると思います。本当に18年間、お疲れさまでした。

今涙を流されていると思いますが、次会うときは笑顔で再会できたらうれしいです」

 日本ハム・松本剛「大将、ありがとうございました」

 日本ハム・中島「大将、お疲れさまでした」

 日本ハム・清宮「中田さんのホームランが大好きでした」

 パドレス・ダルビッシュ「打点王、ゴールデングラブ賞、日本一、数々のタイトルを取り、これだけ長くプレーすると、体力的にも精神的にもすり減っていると思います。個人的に話したいことがたくさんあります。落ち着いたら食事でもいきましょう」

 日本ハム・稲葉2軍監督「翔とはファイターズ時代、7年、一緒にプレーさせてもらいました。入った当初からオーラというか、人をひきつける力を持っているなというものをすごく感じていました。その中で18年というね、長く現役生活をやったわけですけど、ファンの方々にたくさん応援してもらったと思いますし、たくさん迷惑をかけてきたと思うんで、ぜひこの場でみなさんに感謝するようにしてください。第2の人生も翔らしく一途に。また時間があれば食事いきましょう」

 日本ハム・栗山CBO「今日が最後の選手としての姿。どうしても見に行きたかったんですが、球場に行けなくて申し訳ないです。10年間、僕が監督やったときから4番に指名して、チームを離れるまで一緒にやってきました。正直言います。一番手がかかったし、一番気になった選手です。そんな選手です。

思い出は数限りなくありますが、入団して、4番を(打ち)始めて苦しんでいる時に『ファームいかせてください』と僕のところに言いに来たことがあった。約20分ぐらいですかね、『俺は認めない』と言うと。翔がじっと涙を流している姿を見ていて、本当に苦しんでいるなと思ったんですけど、やっぱり真のスーパースターは、力のある人は自分で越えていかないといけないと思っていたんで、あえてそういう言葉をかけたんです。そういう良かった時、悪かった時見てきましたけど、正直言って引退と電話がかかってきた時に『俺は認めない』と言いました。もっともっと能力あったし、もっともっとすごい成績を残せる選手だったはずで、いまだにこっちも半分悪いし、翔も半分悪いしと思っています。ただなんかその思い心の中にあると思うので、そういったものをこれから違う形でこれからにこれから違う形でぜひ生かしてほしいし、自分のことを信じて前に歩み続けてほしいと思います。納得はしていないですけど、18年間、本当にお疲れさまでした」

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