◆関西六大学秋季リーグ 第4節1回戦 大商大12―2大経大(20日・わかさスタジアム京都)

 大商大が、首位の大経大に12―2で大勝した。智弁学園(奈良)時代に投打の二刀流で活躍した中山優月中堅手(2年)が、大学1号となる2ランなど5打数3安打3打点の大暴れ。

11月の明治神宮大会出場へ逆転優勝を目指す。大院大は延長10回、代打・川添雄太三塁手(1年)のサヨナラ打で3―2と神院大との接戦を制した。

 大学でも二刀流で戦うことを示す一発だった。大商大・中山は5回1死一塁、豪快なスイングでスライダーを右翼スタンドへ、ぶち込んだ。「後ろにつなぐことを考えて打席に入ったら、自然と打球が上がってくれた」と初アーチにも大喜びせず、冷静に振り返った。

 高3夏の甲子園では聖地のマウンドを経験。U18日本代表にも選ばれており、大舞台には慣れている。高瀬義和監督代行(61)は「いつも期待して送り出している選手」と明言。エースの鈴木豪太投手(4年)=東海大静岡翔洋=がコンディション不良で離脱している今、逆転Vへのキーマンのひとりだ。

 チームは今春、リーグ優勝も度重なる不祥事で全日本大学選手権を辞退。今秋も現在、リーグ4位でくすぶっている。中山は「日本一になるために、ここに来た。

春関係なく、秋も優勝を目指している」と覚悟を示した。(藤田 芽生)

 〇…大院大は主砲が封じ込まれる中でも、神院大から勝利をもぎ取った。2―2の延長10回2死満塁、川添がサヨナラ打。今秋ドラフト候補のスラッガー、エドポロ・ケイン中堅手は申告敬遠で歩かされるなど3打数1安打だったが「自分の打撃が認められている証し。みんなが打ってくれる」と前向きだった。中村良二監督(57)は「やるべきことを全員がやってくれると、相手にプレッシャーをかけられる」と目を細めた。

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