◆JERA セ・リーグ 巨人3―1広島(20日・東京ドーム)

 和真(岡本)にはやっぱり一発が似合うね。前日もそうやったけど、変化球でちょっとタイミングをずらされながらも左だけでパチンとさばいた。

しっかりカベを作って左肩が開くのを我慢してね。だけど、ここまではプロの1軍選手ならできるのよ。これをスタンドまで持っていっちゃうのが、ホームラン打者。それも2日連続よ。現役時代、マスクをかぶっていて、こういう一発が一番嫌やった。広島バッテリーのダメージも大きかったと思うよ。

 でもこの試合で一番素晴らしかったのは守備。最終回の三塁線ダイビングキャッチはもちろんなんやけど、8回の併殺打もムダのない動き、グラブさばきやったよ。初回先頭の中村奨の三塁線の当たりもサッとさばいた。これ、どれか1つでも安打にしたりジャッグルしたりしていたら流れが変わった可能性がある。バッテリーはまさに和真様々の試合やったね。

 ようやく固定されてきた今のメンバーだと、リチャードの一塁守備もうまい。

一塁と三塁の守備が安定しているって、実はバッテリーにとっては精神安定剤になるのよ。中途半端なバウンドの打球や送球を難なくさばいてくれるわけやから。これから迎えるCSの巨人の隠れた武器とも言えるよね。(スポーツ報知評論家・村田 真一)

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