◆パ・リーグ 日本ハム8×―7ロッテ(20日・エスコンF)
新庄剛志監督(53)率いる日本ハムが今季10度目のサヨナラ勝利でソフトバンクの優勝に待ったをかけた。7―7の9回2死二塁、代打・浅間大基外野手(29)が左中間へサヨナラ適時二塁打を放ち劇勝。
ベンチを飛びだし、右拳を下から突き上げた。新庄監督は、帽子の上にあったサングラスを落下させるほどのガッツポーズで喜びを爆発させた。今季10度目の劇勝。「いや~勝つしかないからね。勝って良かったです」と、珍しくシンプルな言葉で勝利をかみしめた。
この日の打順は、折れたバットが頭部に当たり離脱中の八木打撃コーチに代わり、ベンチ入りしている横尾2軍打撃コーチが考案。1番に万波、2番にレイエスを入れる“重量打線”で16安打8得点の猛攻を見せ、「つながってつながって点数を取りたい感じ。いい打線を組んでくれました」と称賛した。球場入りした際に、急きょオーダー表を渡されたという横尾コーチは、「モーレ(レイエス)が2番だったら万波と勝負せざるを得ない」と打順の狙いを明かし「バッティングコーチらしい打順が組めた」と笑顔を見せた。
勝ったものの、手放しでは喜べない。今季最多の4失策。
試合中、場内の電光掲示板でソフトバンクの敗戦を知った。どうしても欲しかった白星は手にした。「勝ちたかった。勝ち続けて相手がどう転ぶか」。残り9戦を全勝し、新庄ハムがミラクルを起こす。(川上 晴輝)