◆秋季東京都大会1次予選 ▽2回戦 二松学舎大付18―0青鳥特別支援=5回コールド=(20日・二松学舎大付柏グラウンド)

 秋季東京都大会1次予選の2回戦が行われ、軽度知的障害のある生徒が通う青鳥特別支援が0―18で二松学舎大付に5回コールド負けした。特別支援学校が甲子園出場経験校と公式戦で対戦するのは初めて。

三塁手を左翼に下げる異例の「外野4人シフト」で強打者対策に徹した。

 全力でぶつかった。強豪を目の前にしても、決してひるむことはなかった。0―18と大敗したが、単独出場を果たし、東村山西に0―66で敗北した24年夏の公式戦以降、過去最少失点だ。公式戦を重ねる度に失点数を減らし、着実に成長を遂げる選手たちに対し、久保田浩司監督も「試合が終わったあとも自信がみなぎった表情が見られた。いい成果があった」とうなずいた。

 4回には岩本大志選手(2年)が中前にチーム唯一の安打を放った。「自分でタイミングを合わせて、どんどん振っていこうという感じでした」。父の教えである「人一倍やりなさい」という言葉を信じ、夏休み期間は毎日約300本のティー打撃に汗を流した。「その言葉を忘れずにいたい。(父には)すごく感謝しています」と笑顔を見せた。

 23年の創部以降、いまだ勝利はない。

しかし今夏の上水との初戦では1点を奪うなど、確実に力をつけている。「とにかく1勝。ひとつ勝つ」と意気込んだ指揮官。ひたむきに野球に励む青鳥ナインに、勝利への道は必ず開く。(北村 優衣)

編集部おすすめ