◆米大リーグ ドジャース7―5ジャイアンツ(20日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が20日(日本時間21日)、ナ・リーグ本塁打王争いのトップに並んだ。本拠地ジャイアンツ戦に「1番・DH」で出場し、左翼へ2試合連続の53号ソロ。
160キロ超を難なく捉えた。1点リードの6回先頭。大谷はカウント2―2から右腕ペゲロの高め99・9マイル(約160・8キロ)を逆方向にはじき返した。遠心力が働いた高い放物線を描きながら伸びた打球は、左翼席へ。2試合連続の53号ソロ。「いい状態でポストシーズンに合わせられたら最高」と話していた16日から5戦4発で逆転勝ちに貢献した。
ついにシュワバーを捉えた。9月15日(日本時間16日)時点では、ナ・リーグ本塁打トップに立っていたライバルの53本に対し、大谷は49本。
疲労がピークに達するはずの9月に好調期へ入った。5月に月間自己最多の15本塁打を放って月間MVPに輝いたが、投手に復帰した6月以降は満足できる状態ではなかったという。16日の登板後には「“すごい調子のいい時期だな”みたいなのがあんまりなく、ここまで来てる感じではある」と漏らした。イニングも伸びて投手としての負担も増す中、9月は7試合を残して18戦8発。今季最長の25試合連続出塁も継続中と、ポストシーズンに向けて投打で“すごい調子のいい時期”を迎えようとしている。
取材対応のなかった大谷に代わって、ロバーツ監督が絶好調を断言した。前日19日は左翼ポール際へ逆転の52号3ランを放ち、この日も左翼席へ。指揮官は「素晴らしい打席を続けている。彼が広角に打つのが好き。
すでにポストシーズン進出を決めたドジャースは初回の4失点をはね返し、逆転勝ちで4連勝。4年連続となる地区優勝へのマジックも「3」とし、最短でのV決定は22日(同23日)となった。3年連続本塁打王となれば、01~03年のA・ロドリゲス(レンジャーズ)以来。勝負の秋を迎え、大谷がゾーンへ入った。(安藤 宏太)
◆ナ・リーグ本塁打上位
〈1〉大 谷(ドジャース)53
〈1〉シュワバー(フィリーズ)53
〈3〉ソ ト(メ ッ ツ)42