2021年東京五輪柔道男子100キロ級金メダリストで6月に新日本プロレスに入団したウルフ・アロンが30日、デビュー戦となる来年1月4日の「WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム 棚橋弘至引退」(東京ドーム)に向けた公開記者会見に出席した。
新日本の棚橋弘至社長とともに出席した会見は東京・新宿区の歌舞伎町の屋外で実施された。
現在は練習生として週6度、午前10時から新日本の道場で汗を流し、基礎練習やプロレスの技術の習得に取り組んでいる。各地の試合でセコンド業務に入る機会もあるが、帰宅後に映像を見返し「他の練習生より動きが遅い。もっとキビキビ早く動けるようにしていきたい」と反省する日々だという。隣で聞いていた棚橋社長は「柔道で実績を残しているけど、一からプロレス業務を学ぼうとする心意気がうれしい」と目を細めた。
注目されるデビュー戦の対戦相手は、この日も発表されなかった。棚橋社長は引退試合となる自身とする可能性について「それはないです。これから始まっていくウルフと引退を迎える僕がやるよりも、それぞれにテーマがあるので。ここでやったら社長的にもったいない」と否定。ウルフも「僕の方からどういう選手とやりたいというよりは、柔道の時と同じでどんな相手と戦うとなっても全身全霊で倒しにいくだけ」と気概を示した。
リングコスチュームは例外扱いとなることも決まった。新日本では若手選手(通称ヤングライオン)は黒のショートタイツ、黒のリングシューズ姿が慣例だが、棚橋社長は「(29歳で)年齢的な部分、新日本に入ってきた流れも違う。それはもう任せます」とコメント。ウルフは「ある程度自分の中では想像しているところはあるけど、まだそこは内緒ということで」と、今後煮詰めていく考えを示した。