◆米大リーグ ワイルドカードシリーズ第2戦 ドジャース8―4レッズ(1日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャースは1日(日本時間2日)、ワイルドカードシリーズ(WCS)第2戦の本拠地・レッズ戦で山本由伸投手(27)が先発し、7回途中2失点(自責0)の好投。ドジャースは2連勝でWCSを突破し、4日(同5日)からのフィリーズとの地区シリーズ(S)進出が決まった。
絶体絶命の危機で、本領を発揮した。3―2の6回。3連打を浴び無死満塁。「1点差だったので、ヒットも許したくなかった」と、ギアを上げた。4番のA・ヘイズを遊ゴロに打ち取って本塁封殺に仕留めた。1死とすると、カーブで連続三振。「反応も(カーブが)有効な感じは見て取れた。そこまでもいいボールを投げられていたので、自信を持っていきました」。マウンドで力強いガッツポーズをつくって叫んだ。
悪い流れも、断ち切った。初回2死一塁で平凡なフライを右翼手のT・ヘルナンデスが落球。二、三塁とされた末に、2点適時打を浴びた。
メジャー2年目でPS通算3勝。ロバーツ監督も「7回まで投げてくれたのが大きかった」とたたえた。今季はチームで唯一、先発ローテを守り、9月には4月に続き今季2度目の月間MVPに選出された。誰もが認めるエースはシャンパンファイトで美酒を浴びてから会見に参加し、園田通訳とともに笑顔を見せた。地区Sでは中6日で第3戦の登板が濃厚だ。「1回でも長く投げることは、チームを助けること」と右腕。
【由伸に聞く】
―初回に2失点。
「いつも通り冷静に相手を見て投球していけた。それが徐々にいい投球につながった」
―適時打も打ち取った当たりだった。
「スプリットをうまく右翼に打たれた。あの場面は何としても抑えたかったが、切り替えて一つずつ(アウトを)取っていくことに集中した」
―ロバーツ監督ができるだけ長い回を投げる先発が必要と言っていた。
「6回に大ピンチになったけど、そこを乗り切ってまだ余力があった」
―1点リードの6回は無死満塁を切り抜けた。
「(満塁からの)1人目が、走者がスタートを切れないような(ライナー性の)打球だったので、1死目を取れたのがすごく大きかった」