パ・リーグ オリックス5―6西武(2日・京セラD)

 顔をくしゃくしゃにして笑った。2回1死、「9番・遊撃」でプロ3試合目の出場となった西武・斎藤がカウント1―2から、低めのスライダーをすくい上げた打球は、二遊間を割った。

プロ初安打となる中前安打。「バットを短く持って、コンパクトにいい感じで当てられたので良かった。今年中になんとか出したいと思っていたのでうれしい」

 斎藤は一塁に到達すると満面の笑みを浮かべ大引内野守備・走塁コーチとハイタッチ。左翼スタンドのライオンズファンからは「おめでとう!」の声が降り注いだ。

 石川・金沢高から24年ドラフト1位で西武に入団した強肩の内野手。高卒1年目でのプロ初出場となった9月28日・ソフトバンク戦(ベルーナD)では、初回の第1打席で左翼ポール際に特大ファウルを飛ばし球場を沸かせた。小関ファーム監督も「球種やストライクの見極めが最初は難しいんだけども、彼の場合は早いうちにできている」と太鼓判を押す。センスが光る18歳。シーズンの終わりが近づくこの時期に、若獅子が大きな一歩を踏み出した。(大中 彩未)

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