◆米大リーグ 地区シリーズ第1戦 フィリーズ3―5ドジャース(4日、米ペンシルベニア州フィラデルフィア=シチズンズバンクパーク)

 ドジャース・佐々木朗希投手(23)が4日(日本時間5日)、大谷翔平投手(31)が先発した地区シリーズ第1戦の敵地・フィリーズ戦で5―3と2点リードの9回に登板。日米通じて初のセーブシチュエーションでマウンドに上がり、プロ初セーブを挙げた。

6回3失点の大谷がポストシーズン初登板で初勝利を挙げた。

 佐々木は試合後、NHK中継のインタビューに応じ「2点差で前回より点差がない中で、ランナー1人出て一発出たら同点という怖さはあったんですけど、ゾーンで勝負して結果的にゼロで抑えられて良かったです」と振り返った。

 先頭のリアルミュートへの初球に101マイル(約162・5キロ)を計測。カウント1―2からスプリットで見逃し三振を奪うと、ベンチでは大谷らが満面の笑みを浮かべた。しかし、朗希は続くケプラーに右翼線への二塁打を許す。それでも、カステラノスを二ゴロに打ち取ると、2死三塁からストットを三邪飛に仕留めて試合を締めた。

 9月途中からチーム事情もあってリリーフに転向し、ここまでマイナー、レギュラーシーズン、ワイルドカードシリーズと5戦連続で1回無失点と抑えてきた朗希。ロバーツ監督の評価もうなぎ登りで、より重要な場面で投げさせることを示唆していた。

 5月に右肩痛で負傷者リスト(IL)入りして離脱。8月からマイナーで調整を続けていたが、なかなか調子が上がらずに、先発では5登板で0勝2敗、防御率6・75。ドジャースは先発が大谷、スネル、山本、カーショー、グラスノー、シーハンと6人が好調を維持していたこともあって、朗希は今季限定で救援に一時転向することを決断した。

 マイナーで2度リリーフ登板していずれも1回無安打無失点で抑えると、9月24日(同25日)の敵地・ダイヤモンドバックス戦でメジャーでリリーフデビュー。

中1日で同26日(同27日)の敵地・マリナーズ戦にも登板して2登板連続1回無失点と結果を出して、ポストシーズンのメンバー入りを滑り込みでつかんだ。

 ワイルドカードシリーズでも第2戦の本拠地・レッズ戦の9回に登板。2者連続三振を奪うなど、渡米後最速の101・4マイル(約163・2キロ)もマークして試合を締めくくった。前日3日(同4日)の会見に出席した朗希は「自分としてもすごくよかったと思いますし、自信にもなった。また次のシリーズで生きるのかなと思います」と胸を張っていた。

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