巨人の則本昂大投手(35)が13日、自身初の伝統の一戦、14日の阪神戦(甲子園)での移籍後初勝利を誓った。ローテが再編され、火曜日のカード初戦に先発。

登板予定だった9日の広島戦(マツダ)が雨天中止となった影響で中11日と期間は空いたが「その分いい準備ができた」と状態は万全だ。幼少期は阪神ファン。甲子園では過去3登板で11イニング無失点と好相性の右腕が、首位を走る猛虎打線に立ち向かう。

 敵地・甲子園での伝統の一戦。初戦を託された則本は、マウンドからの景色を感慨深げに思い浮かべた。「巨人のユニホームを着て対戦するとは正直思っていなかったので、特別な思いはある。ファンではありますけど、巨人の一員。全力で戦って勝ちたいなと思います」。幼少期から生粋の虎党。そのチームが敵となって立ちはだかる。燃える思いを、心の中で確かに感じていた。

 宿敵との対戦に向けローテが再編された。

当初は木曜日の男として開幕を迎えたが、登板予定だった9日の広島戦が雨天中止。火曜日のウィットリーと入れ替わる形でカード頭を任された。「ちょっと登板の間隔が空いているのはあるんですけど、その分いい準備ができたかなとは思う。それをマウンドで表現するだけなので、しっかりと自分の仕事をしたい」。14日の西宮市は曇り予報で、今度こそ天候は問題はなし。中11日と期間は空いたが、万全の状態で移籍後2度目の先発に臨む。

 聖地とは実は相性抜群だ。滋賀県出身で、小学6年では軟式野球の大会で早くもマウンドを経験した。プロでは楽天時代、14年6月21日の交流戦で先発として初登板すると、9回7安打で完封勝利。24年の交流戦では2試合でリリーフとして登板し、それぞれ1回無失点で2セーブを挙げていた。過去3登板、計11イニングで失点はいまだゼロ。「交流戦で完封したのでいい思い出はある。

マウンドから浴びるタイガース・ファンの声援はすごいので、そこにも負けないようにしたい」。先発は12年ぶり。良いイメージはできている。

 かつては桧山進次郎のファンで、同じ左打ちとして「かっこいいスイングフォームをお手本にしていた」。テレビで観戦し、翌日の学校で試合について友人と話すのが日課。チャンステーマも自然と覚えた。「極力『チャンス襲来』とか『わっしょい』を聞かないように頑張ります」と、対策もファンならではだ。

 3位の巨人は、首位の虎と3・5差。甲子園では巨人がリーグ優勝した19年以来、7年ぶりにジェット風船も復活し、熱い戦いをさらに彩る。「とにかく全員、一人一人しっかりと抑えていくということだけ考えてやっていきたい」。黄色く染まったスタンドに映える、一番星をつかみに行く。(北村 優衣)

 則本に聞く

 ―カードの初戦を任された。

 「カードの頭としてやらないといけないこともあると思う。捕手としっかりコミュニケーションを取って、バッテリーでいい試合運びができたら」

 ―甲子園のイメージ。

 「阪神ファンで埋め尽くされるので、対戦相手としてはすごく脅威になる。マウンドには特に嫌なイメージはない。この時期に投げるのは初めてなので、天候とか気温に早く慣れていけたら」

 ―初の伝統の一戦。

 「前年のチャンピオンなので、そこに勝っていかないと上位は目指せない。僕個人としては、ほかの球団と戦うものとあまり変わりはないので、普段通り(試合に)入りたい」

 ―警戒したい選手。

 「主軸となる3選手(森下、佐藤、大山)に関しては状態がいいと思うし、チームとしても先に点を取られると苦しい展開になってしまう。前回同様、我慢比べだと思って粘り強く投げたい」

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