◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 開幕から日本ハムの本塁打記録が話題になった。開幕9試合で22発は最多タイ。

小久保、ローズ、高橋由、阿部らを擁し259発のシーズン記録をつくった04年巨人と、バース、掛布、岡田らで日本一に輝いた85年阪神に並ぶ、とんでもない量産ぶりだ。

 要因は選手のレベルアップに加え、キャンプ、オープン戦の健全な競争があった。昨季の開幕4番で、オープン戦でも結果を残した野村が開幕スタメンを外れるほど。球場も以前より狭くなっている。とはいえ歴史的な量産に、ボールに疑いの目が向けられるようにもなった。

 開幕から9戦連発は03年に並ぶ球団記録。04年には球団最多の178本塁打をマークした。ちょうど私が日本ハム担当をしていた時期だ。当時は“飛ぶボール”の全盛期。04年の打率トップ10は両リーグとも全員3割以上、防御率2点台は巨人・上原、西武・松坂の2人だけだった。この年13勝を挙げた日本ハム・金村は「東京Dだと、こすっただけでもホームランになる」と嘆いていた。

 飛距離を抑えた低反発球が多くの球団で採用されたのは05年から。

当時は球団ごとにメーカーも選択できたが11年から統一球が導入された。ただ近年の投高打低は極端だ。特にここ2年は両リーグ合わせて防御率1点台の投手が6人。3割打者は2年連続両リーグ合わせて3人だった。

 1月に新庄監督は「ちょっとボール飛ばなくね? ピッチャーがいい3、4年でしたからね。今度はバッターが良くなったら、ファンの方も楽しめていいかな」と語ったが、同意する。ボールの真相は分からないが、やはりホームランは野球の醍醐(だいご)味。投手には申し訳ないが、今は本塁打が増えた事実を歓迎したい。(日本ハム担当・山口 泰史)

 

 ◆山口 泰史(やまぐち ひろふみ) 2001年入社。日本ハム、ヤクルト、楽天などを担当。

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