大相撲夏場4日目(13日・両国国技館)

 大関・琴桜(佐渡ケ嶽)と佐渡ケ嶽部屋の力士が、千葉・松戸市の部屋近くの用水路で脱輪していた自動車を救出していたことが13日、分かった。

 朝稽古が行われていたこの日午前8時過ぎ頃、部屋近くの用水路に自動車が脱輪。

その様子を琴桜が偶然目撃し、すぐに部屋の若い衆を稽古場から呼び出し、ともに救出を始めた。最初は琴桜を含めた計6人で持ち上げようとするも、持ち上がらず。その後に2人が加勢し、計8人で車を引き上げることに成功した。運転者にもけがはなかったという。

 第一発見者である琴桜は「自分の目の前で起きていたので、周りは相撲取りばかりで、人(若い衆)を呼んだ方が早いと思った。別に自分一人ではやったことではないので。普通のことなので」と話した。

 車の引き上げを手伝った西三段目・琴羽黒は「最初は持ち上がらなかったが、2回目で上がって、いい準備運動になった」と笑顔。気は優しくて力持ちの「お相撲さん」の人助けだった。

 その後、夏場所4日目に臨んだ琴桜は、東前頭2枚目・義ノ富士(伊勢ケ浜)を一方的に押し出して2勝目。初夏の土俵で気持ちよく星を五分に戻した。

 ◆力士の主な人助け

 ▽1999年 当時の式秀部屋の力士5人が北九州市にある4階建て雑居ビルの火災に遭遇。

消防車が到着するまでの間、2階の女性を助け出そうと燃えさかる現場に、はしごを掛けるなど支援。同時に女性が飛び降りても下で受け止められるように待機した。

 ▽2005年 名古屋場所中に火災現場に遭遇した三段目・薩喜海(さつきうみ)=境川=が2階にいた女性をはしごで救出。

 ▽20年 境川部屋の力士約20人が、都内の部屋近くの川に飛び降りた30代女性を救助。女性を川から約2メートル上の道路まで引き上げた。

 ▽24年 当時幕下だった木竜皇(きりゅうこう)=立浪=が銭湯の湯船で心肺停止状態の87歳男性を発見。湯船から引き上げると心肺蘇生法などで救命処置。一命を取り留め、救急隊に引き渡した。

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