第79回カンヌ国際映画祭で最高賞の「パルムドール」を競うコンペティション部門に選出された「ナギダイアリー」(9月25日公開)から、主演の松たか子石橋静河、深田晃司監督の3人が登場した。

 同部門に選出された日本映画3作品の中で、トップバッターとして公式上映。

レッドカーペットには世界中のメディアが集まり、12を超える国と地域での上映が決定している注目作とあって、会場からは大きな歓声が上がった。松はジョルジオアルマーニのブラックドレスに、ブシュロンのジュエリーを合わせたシックな装い。石橋は、ルイ・ヴィトンのロングドレスにカルティエのハイジュエリー、ディオールのメイクと華やかな存在感を放った。

 ワールドプレミア後は、エンドロール中から約7分間にわたるスタンディングオベーションが巻き起こり、多くの観客が称賛の声を投げかけた。深田監督は「9年前に始めた企画です。プロデューサー、(岡山県)奈義町の皆さん、素晴らしい俳優たちのおかげで完成しました。最高の舞台で上映できたことをうれしく思います」と感謝。海外の映画祭に初参加となった松は「この映画祭を盛り上げるぞという雰囲気がカンヌの街全体から伝わってきて、華やかなエネルギーを感じる」と充実感を口にすると、石橋は「夢の様な展開に圧倒されている。たくさんの人が上映を見にきてくださって、仕事を続けてきてよかった」と喜びに浸った。

 今作は第39回岸田國士戯曲賞を受賞した平田オリザ氏の代表作「東京ノート」に着想を得て、深田監督自らオリジナル脚本を執筆。企画の立ち上げから9年の歳月を経て完成させた意欲作で、「ナギ(岡山県奈義町がモデル)」を舞台に喪失を抱えながら生きる人々を描く人間ドラマとなっている。今年のコンペティション部門には、同作の他に「箱の中の羊」(是枝裕和監督)と「急に具合が悪くなる」(濱口竜介監督)も選出されており、授賞式は23日に行われる。

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