東前頭2枚目・義ノ富士が西前頭3枚目・王鵬を寄り切り、5連勝で6勝3敗とした。24歳のホープが来場所の新三役昇進に向け、勢いに乗ってきた。

大関復帰の霧島は東前頭5枚目・若元春を寄り倒し、額から流血しながらも勝ち越しを決めて単独トップに立った。大関・琴桜は西前頭4枚目・豪ノ山にはたき込まれて7敗目。1敗の霧島を小結・若隆景、平幕の豪ノ山、琴栄峰、翔猿、藤凌駕の5人が1差で追う。

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 1970年代のテレビ番組ではないが、「あっと驚く琴勝峰」である。取組前の予想は、もし琴勝峰が勝つなら若隆景に中に入られ、外四つから両上手を取って根こそぎ持っていくしかないと思っていた。

 それが頭で当たる立ち合いから顎を引いて脇を固めて体を丸めて一気に前に攻めた。腕もしっかり伸びて左から押っつけながらのハズ押し。若隆景に回り込む余力を与えなかった。これまでは小手先で取る相撲が目立った。こういう相撲なら191センチ、172キロの大きな体が生きてくる。

 新関脇で6勝3敗は立派だ。あえて注文をつけるなら、いきなり2ケタを狙おうと思わないこと。

8勝とか9勝とかの勝ち越しを重ねて地力を付けてほしい。2025年の名古屋場所。13勝2敗で初優勝した翌場所は3勝12敗。地力がなかったということだ。一夜限りの花火ではなく土台を固めてから大関という大輪を咲かせてほしい。(スポーツ報知評論家)

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