東京・品川などを拠点に活動するサッカーなどの総合スポーツクラブ「品川CC(カルチャークラブ)」が「スポーツ×障がい福祉」の新たな施設を作ることになり、オープニングセレモニーを28日、開設する事業施設「ワークアリーナ天王洲」で行った。森澤恭子区長も出席、品川CCテクニカルアドバイザーで元Jリーガーの児玉剛氏がゲストトークを行った。
来賓として森澤区長は「スポーツを通じて、障害のある方の新たな側面や新たな力が引き出され、利用者の社会参加や自立を支援してスポーツの力で福祉を新たな形に変えていくという思いに心から共感し、期待しています」とあいさつ。さらに「私も就任以来、誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていける品川を掲げて、障害のあるなしにかかわらず地域の人々が共に暮らし支え合って生きていく、その共生社会、区民のウェルビーイングの実現に取り組んできた。この就労継続支援B型が新たな形で生まれることは、障害者施策の新たな可能性を感じられて本当に嬉しく思う」と話し、施設の開設意義を強調した。
お披露目された新施設「ワークアリーナ天王洲」は品川CCが掲げるコンセプト「BRIDGS(橋をかけよう)」に基づき、スポーツと福祉を接続する就労継続支援B型事業所。今回の新たな就労モデルを提案した障害福祉サービス事業を手掛ける地元企業「ハシカケ」が運営を担当する。プロスポーツの現場で選手の用具を管理・整備する「ホペイロ(用具係)」の業務を就労メニューに取り入れることで、障がい者の工賃向上と限られた作業内容を打破。「スポーツビジネスとの接続」と「支えられる側から支える側へ」を軸に、これまでの課題の解決策を示した全国でも類を見ない取り組みだ。
ホペイロとしては具体的にスパイクの清掃やユニフォームの管理、備品の整備など、選手のパフォーマンスを左右する用具のメンテナンスを担当。スポーツの現場を支える実感を自信に変え、チームの一員としての自覚、地域クラブとの連携で地域への帰属意識を培うことにもつなげる。さらには古いユニホームなどを再利用したチームグッズの製作にも携わってもらう。
オープニングセレモニーで主催者としてハシカケの小川雄生代表取締役は「人は誰もが唯一無二の色を宿すピースを持っているという信念のもとで活動してきた。障害をお持ちの方々を含め、人は誰もが純粋な情熱と可能性を持っていると信じている。
品川CCテクニカルアドバイザーの児玉氏は「一足のスパイクが繋ぐ、選手の情熱と地域の誇り」をテーマにトーク。FC東京や名古屋グランパスなどでGKとして16年間プレーした経験から「ホペイロの方というのは感謝でしかないありがたい存在。ここで磨かれたスパイクが現場のグラウンドに届くのが楽しみ。皆さんと一緒に戦っていきたい」とスピーチ。施設の内覧会では自らホペイロ作業の体験も行い、アスリートの視点から“支える側”の重要性を再認識していた。

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