奮闘見せたリッチー・モウンガ Photo/Getty Images
選手は全力で戦った
5月24日に行われた、ラグビーリーグワン・プレイオフ準々決勝の第二試合は、二連覇中ながらシーズン6位に沈んだ東芝ブレイブルーパス東京(以下BL東京)とシーズン3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下S東京ベイ)との対戦となった。昨シーズンのプレイオフ決勝と同じ組み合わせとなったこの試合は、S東京ベイが堅い守りで26-3とBL東京をノートライに抑えて勝ち、昨シーズンの雪辱を果たすとともに2シーズン連続で4強に進出した。
今シーズンのBL東京を象徴するような一戦だった。原田衛、ワーナー・ディアンズ、森勇登といった、二連覇に貢献したメンバーがチームを去った今季、戦力ダウンは否めなかった。昨シーズン110とトライを量産したオフェンスは今シーズン72しか奪えず、シーズン成績は8勝10敗の負け越しで、プレイオフにはギリギリで滑り込んだ。昨シーズンは、原田、ディアンズらの活躍で、相手ディフェンスを効果的に崩せていたが、今シーズンはペネトレート、リンケージともに精度に欠け、リッチー・モウンガらの個人技に頼るしかなく、トライを取るのに四苦八苦していた。負け越しという結果もさることながら、シーズン序盤と終盤に、堅守が持ち味の埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下埼玉WK)に大差で敗れたことも、深刻な戦力の低下を端的に示していた。
そしてこの試合、BL東京はまともなトライチャンスを一度も作り出せなかった。各選手が精一杯プレーしているのは痛いほど伝わってくるのだが、昨年のプレーヤーたちの能力を前提としたプレースタイルではリーグ戦での勝ち星も稼げなかったし、S東京ベイのディフェンスも突破できなかった。
終了間際、今シーズン限りでの退団が決まっているリッチー・モウンガが優れた個人技で快走しトライラインに迫ったが、ディフェンスに追いつかれて万事休す。独走状態のランナーの近くにフォロワーがいてボールを活かす、あるいは、独走状態に入る前にディフェンスに走る選手数を減らすように効果的に働きかけるというのが二連覇中のBL東京の強さだったのだが、残念ながらこの試合に関してはその強さは感じられなかった。
さて、勝ったS東京ベイの次の相手はシーズン2位の埼玉WK。お互いに強靭なフィジカルをぶつけ合う両チームの対戦はリーグワン屈指の「熱い」一戦となることは間違いない。相撲の立ち会いを80分間ずっと続けるような濃厚なバトルは必見だ。

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