プロボクシングのIBF世界フライ王者・矢吹正道(33)=緑=が、挑戦者の同級3位レネ・カリスト(31)=メキシコ=を3―0の判定で下し2度目の防衛に成功して一夜明けた7日、愛知・常滑市内で会見。同興行でIBF世界スーパーフライ級新王者となったアンドリュー・モロニー(35)=オーストラリア=との対戦に「いつでもやりたい」と語り、世界3階級制覇への意欲を示した。

 V2戦はジャッジの採点こそ6~10ポイント差がつく圧勝だったが、初回に2度のダウンを奪いながら仕留め切れなかった。「いつも試合が終わったら筋肉痛でバキバキになる。今もバキバキです」という矢吹は「1ラウンド目にダウンを取るのは予想していなかった。そこから当てれば倒れるとリキんで、ズルズルいってしまった。(カリストに)後ろ重心にされて、ジャブを打てばすぐにカウンターが飛んでくる。ジャブをしっかり打ち込めなかった」と振り返った。

 試合後は「コンビニでラーメンを食べた。シーフードヌードル。おいしかったですよ。ホテルでも寝られなかったんで、ゴロゴロして今を迎えています」と一睡もできなかったという。

 今後は他団体王者との統一戦や、1階級上のスーパーフライ級に転向し世界3階級制覇を目指す意向だ。「自分は燃えるような相手とやりたい。

統一戦にしろ、上の階級にしろ、チャンピオンという肩書があれば誰でもいい」。6日の試合後、IBF世界スーパーフライ級新王者に輝いたモロニーが矢吹の控室を訪れ、握手を交わした。矢吹は「モロニー選手が戦いたいというなら、全然いつでもやりたいです」と明言。モロニーについて「きのうの試合はちゃんと見ていないので分からないが、中谷(潤人)選手と12ラウンド戦ったという印象しかない。テクニックのあるボクサーかなという感じですね」と話した。一方、現王座の防衛を続ける場合はIBF1位ミエル・ファハルド(26)=フィリピン=が有力候補となるが「知らないし、(試合映像を)見たこともない」と興味を示さなかった。

 スーパーフライ級への転向については「全体的な筋力アップが必要。今まで筋トレやフィジカル(練習)はやっていなかったが、スーパーフライとなると、モロニーと(ウィリバルド)ガルシアの当日計量を見たが56キロあった。その体重に合わせていかなければならない。上げていくなら、体をちょっと作らなければ」と語り、「自分が10(の力)で打つパンチが、向こうは5ぐらいでずっと打てる。こっちはエネルギーを使う分、向こうはエネルギーがなくても同じぐらいのパンチが打てる。それぐらい階級の違いはある」と続けた。

 次戦は「10、11、12月」を見据えている。「今回は内容もあまり良くなく、KOを逃してしまって微妙な感じだった。次チャンピオンと戦えるなら、モチベーションを上げて、いい結果で終われるように頑張りたい」と力強く語った。

 ◆矢吹 正道(やぶき・まさみち)1992年7月9日、三重・鈴鹿市生まれ。33歳。中学3年から本格的にボクシングを始め、四日市四郷高時代にインターハイ出場。16年3月、薬師寺ジムからプロデビュー。緑ジム移籍後の20年7月、日本ライトフライ級王座獲得。21年9月、WBC世界同級王座奪取。22年3月、陥落。24年10月、IBF世界同級王座奪取。今年3月、IBF世界フライ級王座奪取。

身長166センチ、右ボクサーファイター。本名は佐藤正道。リングネームはボクシング漫画「あしたのジョー」の矢吹丈から。妻と1男1女。弟はプロボクサーの力石政法(大橋)。

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