プロ注目の桐陽・鈴木陸翔温(りとあ)三塁手(3年)は、静岡県屈指の左のスラッガーだ。昨春の県大会では18打数12安打、同東海大会で5打数4安打。

約7割の高打率をマークした。「フォームも、意識も一定でできた。無駄なことを考えなかった」。この夏はそれ以上の実力を見せようと、バットを黙々と振り続けている。

 中3の頃からプロ入りを意識しはじめ、高校入学後は1年からレギュラー。山本智也監督代行(38)は、その選球眼と走力を評価し「影響力が強く、チームに欠かせない存在。去年の春のように大暴れしてくれれば、勝利は近づく」と期待する。現在は2番打者。流れをつくり、今春の県1回戦、掛川西戦で2ランを放った主将の3番・栗田陽仁捕手(3年)につなぐのが理想だ。

 決して大柄ではないが、ウェートレーニングの数値はチーム内でずば抜けて高い。自宅では空いた時間にボールを3個使ってのジャグリングで動体視力を磨く。野球漫画「ダイヤのA」で葛藤しながら成長していく登場人物の姿に、自分を重ね合わせている。

理想の選手像は「気づいた時には出塁している」と感じるイチロー氏。努力を怠らない好打者を、すでにNPB5球団が視察に訪れている。

 4人兄弟の末っ子。兄3人も元球児で、同校で1学年上だった兄・琉樹空(るきあ)さんは白球を追って現在は海外留学準備中だ。「親の近くで野球ができるのは自分が最後なんで」。この夏に懸ける思いは誰よりも強い。(甲斐 毅彦)

 ◆鈴木 陸翔温(すずき・りとあ)2009年2月21日、三島市出身。17歳。長伏小2年でソフトボールを始め、野球は小5から。中郷西中では駿東ボーイズでプレー。家族は両親と兄3人。175センチ、70キロ。

右投左打。

 〇…夏へ向けて急成長を遂げたのが近藤虎次郎外野手(3年)だ。打撃のミート力がさえ始め、5月の連休明けから鈴木陸翔温に代わってリードオフマンを務めている。「とにかく自分がつなげるしかない」と大役に気を引き締めている。毎晩1キロの白米を2度に分けて平らげ、入学時55キロだった体重は70キロになった。卒業後は父・勇人さんの職業である消防士を目指すという。「小学生の時に父の職場を見学して憧れを持ちました。人の役に立つことを自分の職業にしたい」。野球に打ち込める最後の夏へ向け「勝つためには自分が打たないと。まずは1勝していきたい」と意気込んだ。

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