◆第108回全国高校野球選手権北北海道大会 ▽4回戦 旭川龍谷8―1帯広北=7回コールド=(10日・帯広の森)

 春夏通じて8度の甲子園出場を誇る古豪・旭川龍谷が8―1の7回コールドで2年連続の8強入りを決めた。背番号10の左腕・鈴木イチロー(3年)が6回2/3を3安打1失点と好投した。

 公式戦は昨秋の旭川地区予選以来で、今夏初のマウンドに上がった。先発を託された左腕は、序盤3イニングを三塁を踏ませない投球で無失点。4回は、雨でぬれた芝に左翼手が足を滑らせる不運な二塁打を許して1点を返されたものの、大崩れすることなく最少失点で切り抜けた。

 グラブをはめた右腕を高く上げ、三塁側に体を傾けながら投げるダイナミックなフォームが特徴。ソフトバンクなどで活躍した和田毅氏を参考に、出どころの見にくいフォームをつくり上げてきた。直球の最速は130キロながら、大きく縦に割れる変化球とのコンビネーションで打者のタイミングを外し、公式戦最長となる6回2/3、93球を投げ抜いた。

 ネパール出身の父・ジョーさんがイチロー氏のファンだったことが名前の由来。父は東京でカレー店を営んでおり、自身もカレー好きだ。幼い頃は「名前負け」を気にする時期もあったが、今では「誰からもすぐに覚えてもらえる。自慢の名前です」。同学年の中で五十音順に決まる練習着の背番号は偶然にも「51」となった。

 小学生から続けてきた野球は、今夏限りで一区切りの予定。

大学に進学してマーケティングを学び、将来は父と同じく会社を経営するのが夢だ。「野球の父」と慕うイチロー氏の姿を生で見たことはないが、「活躍すれば、もしかしたらイチローさんに自分の存在を知ってもらえるかもしれない。そうなるように、悔いなく高校野球を終わりたい」と話していた左腕。9年ぶりの4強入りを目指し、12日の準々決勝では滝川西と対戦する。

編集部おすすめ