大相撲名古屋場所5日目(16日、IGアリーナ)

 西前頭14枚目・獅司が十両の竜電をすくい投げで下し、無傷の5連勝とした。ウクライナ出身の29歳は先場所後の左肩の手術を乗り越え、序盤戦を無敗で駆け抜けた。

東前頭11枚目・若ノ勝は西同9枚目・翔猿を突き出して5連勝。綱取りの大関・霧島が東前頭3枚目・平戸海に押し出されて初黒星を喫し、勝ちっ放しは早くも若ノ勝、獅司の平幕2人のみとなった。

 霧島にとって非常に痛い黒星だ。嫌な感じの負けでもある。内容も一方的だった。確かに平戸海の立ち合いは良かった。霧島も頭で当たったが、突き放されて腰が浮いた。本来なら押し返すところを簡単に引いてしまった。土俵半周ぐらいはバックステップを踏んでいた。綱を目指している場所でこの黒星は印象が悪すぎる。完敗といえる。

 霧島の胸の内はわからないが、15日間で気持ちが乗らない時があるのは確か。

私にも経験がある。支度部屋で体を動かしていても体が重く感じ、顔を何度も叩いたり、水道水を顔にかけたりした。しかし、どんな状況でも勝たないと横綱にはなれないのである。

 6日目は実力者の義ノ富士が相手。今後は張り詰めていた空気を逃がさないようにしっかりとカバーしなければならない。負けを引きずらないこと。それが一番、大事なのだ。

(スポーツ報知評論家)

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