第108回全国高校野球選手権大会が5日、甲子園で開幕する。履正社の4番で主将の辻竜乃介内野手(3年)の最後の夏に懸ける思いに迫った。

 鍛え抜かれた肉体から鋭い打球を飛ばす。高校通算21本塁打の履正社・辻は大阪大会で打率4割6分2厘、15打点でチームを3年ぶりの甲子園に導いた。

 「広背筋には自信がある。スイングスピードにも関わるし、広背筋には感謝しています」とはにかむ。祖父の哲也さん(24年死去)は中日でプレーし、父はオリックスなどでプレーした西武・辻竜太郎2軍野手チーフコーチ(50)。父は松商学園(長野)で1年夏(92年)と2年夏(93年)に甲子園で4番を務めた。親子2代での聖地・4番で、父親が果たせなかった白星を目指す。

 大阪2強を形成するセンバツ優勝の大阪桐蔭が大阪大会4回戦で敗れた。一報を聞き「ウソじゃないかと思いました。倒さないと甲子園に行けない。勝てないと甲子園で優勝できないと思っていた」。直接対決は叶わなかったが「強豪校のプライドを持って、全国で戦う姿を見せたい」と意気込む。

 小学6年の時、タイガースジュニアで聖地の土を踏み、球場の大きさに驚いた。「フェンスも遠くて、こんな広い球場でホームランが打てるのだろうか?」。鮮烈な原風景があった。あれから6年、憧れ続けた場所は夢を叶える場所になる。父も果たせなかった聖地での一発だ。チームスローガンの「圧倒的日本一」を成し遂げるために、辻主将が自らのバットで勢いづける。(高柳 義人)

 ◆辻 竜乃介(つじ・りゅうのすけ)2008年10月5日、神戸市生まれ。17歳。小学1年から六甲アイランド少年団野球部で野球を始め、6年時にタイガースジュニアに選出される。向洋中ではヤング神戸須磨クラブでプレー。3年時にU15日本代表に選ばれ、アジア選手権準優勝。高校では1年秋からベンチ入りし、通算21本塁打。

183センチ、88キロ。右投右打。

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