プロボクシングWBC世界ライトフライ級王者・岩田翔吉(30)=帝拳=が23日、都内でWOWOW「エキサイトマッチSP 増田陸vs比嘉大吾、岩田翔吉vsバディージョ」(24日午後9時~、WOWOWライブ・オンデマンドで放送・配信)の収録に参加。7月20日の初防衛戦で左手を骨折していたことを明かした。

 岩田は7月20日に世界ランク1位のエリック・バディージョ(メキシコ)と対戦。4回にはキャリア初のダウンを喫したが、王者の底力を見せて圧倒し11回TKO勝ちで初防衛に成功した。負傷したのは9回だった。「左ボディーを打って、相手が肘を下げてブロックした時に、グローブのクッションがないところに肘が刺さって折れました」。左手小指の付け根部分の中手骨が折れたという。

 折れた瞬間の自覚はなかったという。「今まで骨折した経験がなかったので折れたとは思わなかった」としながらも、痛みとしびれは残った。「角度を変えて打ってみたら大丈夫な時もあったが、少しでもずれて当たるのはちょっと怖いなと思いながら試合していた」という恐怖と隣り合わせで戦い抜き、「正直、早く試合を終わらせたかった気持ちが強まったので、右で強く打っていきました」と11回で勝負を決めた。

 診察を受けたのは試合翌日。その翌日の22日に手術に踏み切った。「ボクサーじゃなければ手術しなくても勝手に治るぐらい」と医師には言われたというが、「一応大事を取って治りを早くするために」と決断。患部はワイヤで固定した状態だが、9月にも抜去する予定だという。

「トレーナーにも今までボディーを打って折れたボクサーはいないぞ、と言われました」と苦笑した。

 すでにジムワークを再開しており、右のパンチとフットワークを中心に練習している。「右を打って踏ん張る時に左手に力がかかると痛くなったりする」ため、状態を見ながら休憩を挟んでいるという。一方で走り込みは問題なくこなせており、「左の拳も握れますし、順調です」と回復ぶりを口にした。ワイヤを抜去した後、本格的な練習再開を見込む。かねて、今年は年内3試合行うことを希望していた。「こればかりは(骨折の)治り次第だが、全然やりたい気持ちはあります」。初防衛戦をクリアして王座統一にも意欲を見せる王者は、次なるリングへ着実に歩みを進めている。

編集部おすすめ