デニーズジャパンは6月10日、グランドメニューを刷新するとともにブランド戦略を見直す。新コンセプト「Denny’s × Wellness(デニーズ × ウェルネス)~おなかもココロもGoodな時間」のもと、働く女性の一人客の獲得を強化。
同社は6月2日に開催した報道関係者向け先行試食会で、今回の取り組みの狙いを説明した。今回の改定は2024年から一部店舗で進めてきたリブランディング施策の集大成に位置付ける。商品のおいしさに加え、新たな発見や居心地の良さ、温かみのあるサービスなどを通じて、顧客満足度を高めるレストランづくりを進めてきた。
■「働く女性のおひとりさま」に着目
リブランディングでは市場分析を行い、働く女性の単独利用に着目した。
同社によると、従来から30~50代女性は主要顧客だったが、一方で女性の一人利用は多くなかった。調査では「自分だけの時間を大切にしたい」「くつろぎたい」「ゆっくりしたい」といったニーズが確認され、食事そのものだけでなく、過ごす時間の心地よさを重視する傾向が強く見られたという。
こうした結果を受け、商品、空間、デザインの3つの軸でブランド刷新を進めた。
デザイン面では、創業から50年以上の歴史を持つ同社として初めてビジュアルガイドラインを策定。店舗やメニューブック、販促物などにおいて時代や担当者によって異なっていたデザインを整理し、ブランドとして一貫性のある展開を進める。
店舗空間では、アメリカ西海岸テイストを残しながら女性視点を取り入れた改装を実施。カウンター席をゆったり配置するほか、通路幅や席間隔を広げるなど居住性向上に取り組んでいる。
担当者は「席数を減らしても売り上げは大きく変わらなかった。
■「家ではなかなか作れない」をメニューに反映
商品面では、近年の健康志向や食の多様化を背景に、「野菜をおいしく、バランスよく」をテーマとしたメニュー開発を進めた。
新商品の「おこのみチョイス」(税込1430円~)は、肉料理4種類、野菜3種類、ソース4種類から自由に組み合わせるワンプレートメニュー。生野菜、温野菜、焼き野菜など異なる調理法の野菜を選択できる。
デニーズジャパン商品部の須藤良一部長は、「家庭では多品目の食材を使った料理や、家族ごとに異なる野菜の調理法を用意するのは難しい。外食ならではの強みを生かし、選べる価値を提供したい」と話した。
また、「お客様の自分らしさをサポートする選択肢の提供」として、カスタマイズ性も強化する。
新商品の「スパイスラーメン」(税込1309円)は、14種類の追加トッピングに対応。中華麺のほか、マロニーやうどんも選択できる。12種類のスパイスを組み合わせたスープが特徴で、須藤部長は「パクチーのトッピングが特におすすめ」と紹介した。
既存の「麻辣湯麺」や「胡麻香る 四川風担々麺」についても同様にトッピング可能となる。
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また、6月10日からはランチメニューの販売開始時間を従来の10時30分から10時へ前倒しする。須藤部長は「30分早めることで、お客様のニーズに対応していきたい」と説明した。
あわせて、原材料費や人件費の上昇を受け、グランドメニューとモーニングメニューの一部商品を10~60円値上げする。一方でランチメニューは「昼デニセット」の販売方法を見直し、人気の日替わりプレートは価格を据え置く。
今回のグランドメニュー改定では、メニュー数は現行131品から125品へと6品減少する。ただし、パスタの一部を整理する一方で麺カテゴリーの充実やトッピング機能の拡充を進めるなど、「選べる価値」を高める構成とした。
■ティラミス復活、「抹茶」も強化
デザートカテゴリーでは、かつて人気を集めた「ティラミス」をレギュラーメニューとして復活させる。価格は税込550円。
デニーズは1990年代にティラミスブームをけん引したことで知られる。今回の復活版について担当者は、「当時のレシピをそのまま再現したものではなく、イタリア人シェフから提供を受けた本格レシピをベースに、現代向けに仕立てた」と説明した。
また、世界的な抹茶人気を背景に、「抹茶と白玉のブラウニーサンデー」(税込1210円)など抹茶デザートも強化する。
須藤部長は「抹茶はウェルネス志向とも親和性が高い。視覚的な魅力もあり、若い世代を中心に需要が高まっている」と話した。
デニーズは今回の改定を通じて、従来の主力顧客である40~60代女性に加え、新たに一人で利用する女性客の取り込みを図る。









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