「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組。

4月22日は「アースデイ」。


今回は、街の中で伺った「モヤモヤ」から、「環境問題についての声」をピックアップしました♪

環境問題って、その先を、どれだけ理解できるかによって、全然、行動が違うんじゃないかと思って。

たとえば私、海が好きだから、海の問題とか思っても、具体的にどこの海の何…みたいなのがイメージできないと、結局行動もつながらない気がします。
旅に出ることが、ひとつ、もしかして私の活動なのかなとか思ったりしました。あそこの海のこれ、とか、あそこの森のこれ、とかがわかるようになると、行動とか意識も変わると思うので。

漠然とした環境問題を考えるんじゃなくて、そこにいる人とか、暮らしが見えるような体験を増やすことも、環境問題を考えることにつながるのかなと思って、旅をしております。

マンションのゴミの仕分けとかやっていたりするんですけど、燃やさなくていいものを可燃ゴミの中に入れたりする人って結構多いんですよ。

例えば、可燃ごみの中に缶とか瓶とか入れないでほしいとか。ペットボトル入れないでほしいとか。あと郵便受けに入ったチラシとか、ああいうのは古紙でリサイクルできるんで。
そういうのって可燃で燃やしても別に問題ないと思うんですけど、リサイクルすれば別に燃やさなくてもいいし。

結局なんか温暖化しているのだったり、洪水が起きたりするのって、人間の活動が原因になっているのって大きいじゃないですか。
だから、ちょっとしたことかもしれないですけど、あの、分別してください。

そうですね、いま、私は日本で「有機還元葬」っていう、新しい葬送を実現するための活動を「nanowa」というプロジェクトでしています。

日本では99%、日本では火葬なんですけれども、実は、火葬ってものすごいエネルギーを使ってご遺体を焼いてっていうのが、二酸化炭素もたくさん出ますし、すごい環境に負荷を与えているので、微生物を使ってご遺体を分解することで、地球に優しく還っていけるっていう、これからのサステナブルな選択肢の一つになるように、今、活動をしています。

でも、まだ実現に向けて活動している段階なので、環境的な良い効果があるとかっていうところまでは行けてないんですけれども。2年ぐらい活動してきて、こういう新しいソースを選べるなら選びたいっていう声は、すごくたくさん聞くようになってきたので、これをなんとか実現できるといいなと思っています。

27歳、森慧太郎です。
僕はですね、サーフィンを始めて、海のゴミの量の多さを知り、ビーチクリーンを始めました。

ベースは、ぼくは東で特に渋谷が家の近くなので、渋谷でゴミ拾いを始めています。僕は2年半以上ですね、毎週、渋谷エリアでクリーンアップをしている流れです。

よく「いやいやいや、ゴミ拾ってないで、ボランティアなんかしてないで、金稼げ、金になることやれ」と言われます。
そこに僕はめちゃくちゃモヤモヤしています。

なぜかと言いますと、ゴミが資源として捉えてみると、毎回拾うゴミがいろんなものに生まれ変わる、その材料になるんですよ。それはプロダクトになる、そのお金になる一つのものかもしれません。

また、ゴミ拾いをしている方や、ボランティアをしている方は、比較的、自分の生活には満足をしている方で、社会に目を向けている方が多いです。そういう方と出会えるきっかけにもなります。それはもしかしたら、いろんなつながりを持っている方も多いので、ビジネスチャンスにもつながるかもしれません。

また、ゴミを拾うとか、ボランティアをするという時間は、自分と向き合う時間にもなったりします。

なんかこう、短期的にというか、「お前、金稼げ」みたいなこと言いますけど、いやいやいや、そんな視点、ちっちゃい視点なんかパッと言われるのは、僕はむしゃくしゃします!

小泉:うーん、わかる。本当にいろいろなところでコミュニケーションが生まれて、それが何か大きな未来に繋がることもあると思うので、彼が言っていること、私もすごくわかる。

上村:うん。

小泉:私のツアーとかで管楽器、ホーン系の楽器を担当してくれていたYOKANさんという素敵なお兄様がいるんです。彼は、いつも「green bird」という団体で表参道あたりの朝のお掃除に参加しているんですって。

大石:そうですか。

小泉:そう。私も、近所を朝すごく早い時間に散歩する時とかはゴミ袋を持って散歩するんです。

それでゴミを拾っていったりするんです。気持ちがいいですよ。

大石:わかります。

小泉:他、何か気になったメッセージありましたか?

上村:ゴミの分別、マンションで守っていない人がいると、私もムカムカっとしちゃいます。

小泉:わかります。

上村:でも、郵便受けに入ったチラシ、燃えるゴミに捨てちゃっていたので、たしかに古紙のリサイクルできるんだったと今思いました。

大石:結構、ビニールに入ったチラシがポストに入ってることもあるじゃないですか。それを分けて古紙に出せるやつと、古紙には出せないコーティングされている紙とかもあったりするからね。

小泉:チラシ、雑誌、お菓子とかのパッケージとかは多分、古紙でいけるんじゃないですかね。

大石:あと、ホッチキスが付いているかどうかもね。

小泉:そういうものも、私は全部取りますよ。

大石:うちの自治体は、付いたままでいいんです、って言われたんですよ。

小泉:へー。自治体によって違うからね。あと、1人目の方、「環境問題って言うけどどれだけ具体的にイメージできるかで違うんじゃないか」っていうのは、わかる気がしましたね。

大石:よくわかります。

小泉:この間、大石さんたちに協力していただいて、「KYOKO KOIZUMI. TOUR 2024 BALLAD CLASSICS」の時にステージで使う照明、楽器を弾くにも電気が必要ですし、移動の飛行機や列車、トラック、宿泊も含めて、全部計算して。そうすると、一般的なご家庭の1年の消費量の何十倍も使っちゃうことになるんですよ。それをカーボンオフセットしようということで、挑戦してみたんです。
カーボンオフセット、簡単にいうとどう説明したらいいですか?

大石:結局、電気を使ってもCO2は出るし、ガソリンで移動してもCO2は出るじゃないですか。出した分は減らすことはできないんです、出ちゃったから。だから将来的に減ってしまう森林を作っていったり、CO2を出さない発電所を作っていったり、そういったところにお金を回すことで、将来CO2を減らす取り組みに還元していく形ですね。
出ちゃったものはしょうがないけど、それを放置しておくと出たままになっちゃうじゃないですか。せめて、そこを一歩踏み込んで「将来減らす活動」にお金を回していきましょうっていう。

本当は、全てのライブやイベントでそういうことが行われればいい思ってるんですけど。

小泉:そうですね。でも、みんながイメージしているよりは大変じゃなかった。計算するのとか、書類を作るための作業はレーベルのビクターの方が一生懸命やってくれたんですけど、言うほど難しくないですよね。

大石:うん。

小泉:だから、大きなイベントですとか、催しとかだったら、やったらいいなと思う。証明書みたいなものをいただけて、その証明書にもイラストとかが入っているんですけど、そのイラストを選ぶと「その分がどこかに寄付になる」とか。

大石:そうですね。

小泉:その証明書に、「この分は〇〇に使います」って書いてあって。私の場合は、繊維工場のボイラーの更新に使われるって書いてあって、すごく実感が感じるんです。今見えなくても、何十年後、何百年後が変わるっていう活動だったりするから。

大石:そうですよ。

小泉:それが、「いいじゃん、捨てられるなら捨てちゃえば」とか「別に今大丈夫じゃん」って思っちゃうと、理解しにくいけど。その先のことをね。今回の1人目のコメントの方みたいに、自分が旅に出ていろいろ見て、自分の中でイメージを具体化するっておっしゃっていたけど、すごく大事な気がしました。

地元の課題と海洋プラ課題の解決を目指す!
青森県・ホタテ印の歯ブラシ

お悩みから視点を広げて、こんな話題も紹介しました。

今回ご紹介するのは、6月に発売される「ホタテ印の歯ブラシ」。開発したのは、現役の大学生!生まれも育ちも青森県で、この2月に、ハタチになったばかりです。「地元の青森県が抱えている課題」と「地球が抱えている海洋プラスチックの課題」その両方を解決することを目指しています。開発した牧方咲良さんにお話を伺いました。

青森県ではホタテの養殖が非常に盛んでして、青森駅前でも郷土料理を扱ったお店がたくさんあります。観光客の方々も、列をなして、みなさん食べていらっしゃるんですけど、実際に食べた後の貝殻にはあまり目を向ける方がいません。

ホタテの養殖が盛んな青森県では、年間205万トンもの貝殻が廃棄されています。
このホタテの貝殻の廃棄によって、悪臭とか、貝殻についている泥などで土壌汚染につながることもあるんです。それが地域課題になっていて、これまでさまざまな貝殻の活用はされてきたんですけど、まだ貝殻が山積みになっているという状況です。

一方で、世界に目を向けるとプラスチックが社会課題として長年問題視されてきまして、日本でも取り組みがかなり進んできたと思います。
高校時代に、いつも通り歯磨きをしていて、なんかこれもったいないな、と思ったのがきっかけで。歯ブラシによるプラスチック廃棄量を減らしたいという想いも元々あったので、活動をはじめたというところです。

実際に歯ブラシの廃棄量は年間に世界で35億本廃棄されているので、ここのプラスチックを減らすことでインパクトを与えられるのではないかと思い、このホタテの貝殻とプラスチックというところで始めました。

このホタテの貝殻は、歯ブラシの柄の部分に51%配合されています。ブラシ部分はハリコシの強い馬の毛を採用しました。普段のプラスチック製のブラシ部分よりも、ハリコシがあるので開きにくいとか、使っていくうちに自分の歯に馴染んでいくので、歯茎とかエナメル質にやさしいというのがメリットとして挙げられます。

この歯ブラシをとおして、プラスチックかつホタテの貝殻の課題を感じていただいて、そして、身の回りの社会課題にも目を向けるきっかけになったらなと思っています。

上村:この、ホタテの貝殻で作る歯ブラシの実現に向けて、牧方さんは、1月に「MintAnd」という会社を設立しました。そのときは19歳でしたが、クラウドファンディングをとおして154万円の支援を獲得。6月の発売開始に向けて、現在は、試作品の最終調整をしているところです。

小泉:頼もしいですね!考えたり、感じていることに対して行動できるっていう勇気にこちらも元気をもらえますね。

上村:本当に。

大石:UPDATERに就職してほしい!

小泉:このホタテの歯ブラシ、すごく興味あります。

上村:使ってみたい。

小泉:だって、すごい量でしたもんね、205万トンもの貝殻が廃棄されるって。美味しいからね…。

上村:あと、ひらめいたのが歯磨きをしている時がきかっけって。

大石:ふとしたひらめきで「やっちゃおう」って思うんですからね。すごい。

上村:買ってみたい方、多いと思います。販売の形態はインターネットで買えるほか、東京・赤坂にある青森県のアンテナショップでも取り扱いが予定されているということです。

大石:ありますね。「みんな商店」でも置かせてくださいよ。ちょうど今日オープンだから。

小泉:UPDATERさんとはすごく相性がいいですね。

上村:そして、最後に、牧方さんにこんな質問もしてみました。
地球環境の課題を解決したいという想い、それを形にする行動力は、どこからやってくるのでしょうか。

この活動をしていく中で、「行動力あるね」とか言ってくださることが増えたなと思うんですけど…
もともと私自身めちゃくちゃ怠け者で、思っても行動に移せないタイプだったんですよね。

なんですけど、幼い頃から、私の同学年に、芦田愛菜ちゃんとか鈴木福くんとか、天才子役のめっちゃ世代なんですよ。幼い頃からずっと同世代の活躍をずっと見てきた中で、自分自身のなにもできない無力さとか劣等感を感じていて。ずっと人のことをいいないいなって思うだけだったら、ちょっとこの先の人生もったいないなって、去年の正月に思いまして。

なので去年の目標を「挑戦」というふうに、人生で初めて1年間の目標を立てたんです。

去年の6月に、歯ブラシとホタテとプラスチックでやってみようと思った時に、「1回やってみよう」と思って、歯ブラシの製造している企業さんにいろいろ電話したり、プラスチックの開発しているところとミーティングしたり、行動に移したところです。

小泉:全部やったんだ、えらいね。

上村:かっこいいな。

大石:すごい。

小泉:お写真もちょっと拝見しましたけど、すごく可愛らしい。

上村:快活な感じが写真からも伝わります。

小泉:なんか応援したいですし、こちらが勇気をもらってる。「何かやらなきゃ!」っていう気にさせられる。

上村:ほんとうに!そう思いました。

大石:できちゃうんだ、っていうね。

上村:芦田愛菜さん、鈴木福さんの話を聞いて、同じ世代はこういうふうに思うんだ、って。

小泉:そうですね。だから、私たち俳優とか歌手って、こんなふうにも影響を感じてくれる人がいるんだ、と思うと頑張ろうって思いますね。

上村:これからも応援していきましょう。進捗があったら、番組にも教えてもらえたらと思います。

(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)

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