日本株に積立投資する際、日経平均インデックスファンドを選ぶのは良いと思います。東京証券取引所(東証)全体を表すTOPIXを上回るパフォーマンスが続いているからです。
日経平均インデックスファンドは、TOPIXインデックスファンドを上回るパフォーマンス続く
積立投資は、資産形成の王道といわれます。トランプ関税ショックや中東危機で急落・急騰を繰り返す日本株、米国株、オールカントリー(全世界株)などのインデックスファンドに淡々と積み立てを続けていくことが、長期の資産形成に寄与します。
ところで、日本株への積立投資で、日経平均インデックスファンドを選ぶ人が多いですが、それで良いでしょうか? 私は良いと思います(私も積み立てに使っています)。日経平均インデックスファンドは、大型グロース株の構成比が高く、長期的に東証株価指数(TOPIX)インデックスファンドを上回るパフォーマンスが続いているからです。
以下、NT倍率【注】の推移をご覧ください。長期的に上昇トレンドが続いていることが分かります。日経平均株価がTOPIXを上回るパフォーマンスを上げ続けているからです。
【注】NT倍率
日経平均をTOPIXで割った数値。日経平均がTOPIXを上回って上昇する時、NT倍率は上昇する。日経平均がTOPIXを下回るパフォーマンスとなる時は、NT倍率が低下する。
<NT倍率月次推移:2000年12月~2026年5月1日>
バリュー株にも分散投資したら良いと思う理由:2021年以降バリュー優位続く
2021年以降、バリュー株【注】優位が続いています。それが、以下TOPIXバリュー指数、TOPIXグロース指数の動きから分かります。
【注】バリュー株
割安株とも言います。株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)が低い、配当利回りが高いなど株価指標で見て割安な株のことです。
<TOPIXバリュー指数・TOPIXグロース指数・日経平均推移:2020年末~2026年5月1日>
日経平均インデックスファンドは大型グロース株の構成比が高いので、TOPIXを上回るパフォーマンスが続いているものの、2021年以降はTOPIXバリュー指数より低いパフォーマンスとなっています。
グロース株は、成長性が相対的に高めで、株価指標で高めの評価となっている株のことです。ネット関連・AI関連株やバイオ関連株に多くあります。
バリューとグロースに分散投資した方が良いと考えるため、日経平均インデックスファンドに加えて、バリュー株にも投資した方が良いと思います。バリュー株中心に投資している投資信託(高配当利回りファンドなど)に分散投資しても良いと思います。
金融株、資源関連株、製造業にバリュー株が多数あります。インフレ期には、バリュー株のパフォーマンスが良くなる傾向があります。
インフレ期は、金利が上昇するので、金利上昇で収益が拡大する金融株のパフォーマンスが改善します。資源価格が上昇するので、資源関連株もパフォーマンスが良くなります。また、製造業は値上げしやすくなるので、製造業にも追い風です。
2021年以降、日本株でバリュー優位が続いているのは、日本にも高インフレが定着しつつあるからです。
2026年以降も日本に高インフレが定着する見通しであることから、バリュー株への投資は続けた方が良いと思います。
東証要請でPBR1倍割れ企業に自社株買い増える
日本の上場企業で、ガバナンス改革が一段と進む見込みであることも、バリュー優位が続くと予想する理由です。日本には、財務内容が良好で、安定高収益を上げているにもかかわらず、株価がPBR1倍割れなど割安に据え置かれている企業が多数あります。
そういう株価割安企業に対し、東証が「株主価値改善策の開示と実施」を求めてから、日本で自社株買いが増加しています。年10兆円を超える自社株買いが実施されるようになってきました。
それでは、バリュー株だけに集中投資するのはどうでしょう? 私は、それも良くないと思います。なぜならば、バリュー優位とグロース優位は交互に繰り返すからです。
2021年以降ずっとバリュー優位が続いていますが、いずれグロース優位に転換することもあると思います。その時に備えて、グロース株への分散投資も必要だと思います。個別にグロース株を選別しても良いですが、その代わりに日経平均インデックスファンドに投資するのも良いと思います。
2016~2020年はグロース優位
2016年から2020年までは、今と正反対、つまりグロース株好調・バリュー株不振が際立つ展開が続きました。
特にコロナ禍に見舞われた2020年は、リアル経済の崩壊でバリュー株が下がる中、コロナ禍でも好調であったネット関連などグロース株の上昇が続いたため、極端な二極化となりました。
<TOPIXバリュー指数・TOPIXグロース指数・日経平均推移:2016年12月末~2020年12月末>
バリュー指数・グロース指数の動きを、2010年から2026年5月1日までつなげて見ると、以下の通りとなっています。
<TOPIXバリュー指数・TOPIXグロース指数月次推移:2009年12月末~2026年5月1日>
過去40年以上、日本株の物色動向で、バリュー優位とグロース優位は交互に繰り返してきましたが、日本株ではバリュー優位の期間の方が長いといえます。
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(窪田 真之)

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