急ピッチで建設が進められている中央新幹線、そのうち名古屋駅東側の工事現場が公開されました。地上がいったん更地となり、いよいよ地下駅の工事へと進む準備が始まっています。
地下駅の掘削の準備が進む、中央新幹線・名古屋駅の東工区(乗りものニュース編集部撮影)。
JR東海は2022年4月13日(水)、建設を進めている中央新幹線 名古屋駅の工事現場を公開しました。
中央新幹線の名古屋駅は、JR在来線と東海道新幹線に直交する形で、東西方向に地下駅が設置されます。市街地の大部分は「シールド工法」により地下線が構築されますが、名古屋駅周辺の約900mは、地上から地面を掘削し、地下駅の構造物をつくっていきます。
駅部は地表付近から30~40mの深さにあり、横幅は50~60mとなっています。2面4線の配線でホーム部分は延長約400m。その大部分が在来線や東海道新幹線の地上駅舎直下に位置します。
工区は西から西工区・中央西工区(東海道新幹線部)・中央東工区(在来線部)・東山線工区・東工区の5つに分かれていますが、今回は、既存の駅舎から離れた工区としては初となる、東工区の工事現場が公開となりました。
工事の手順としては、地上をすべて更地にしたあと、地中連続壁を設置して掘削面が崩れるのを防いだうえで、その壁と壁の間を掘削する形となります。地中連続壁は、壁の部分だけ薄く深く土を掘っていき、そこにセメントを流し込む方法で造られますが、その際も掘削面が崩れることのないよう、事前に「溝壁防護工」を行う必要があります。
現場はすでに更地になった状況。今回は、元々あったビルの地下部分を撤去する工事と、上述の「溝壁防護工」、2つの作業を見ることができました。
工事に支障する地下構造物の撤去には、ケーシングと呼ばれる円形の器具を回転させながら埋め込んで、構造物を破砕・抜き取りする作業を行います。溝壁防護工は、本番の地中連続壁の打設と同様、セメントを地中に流し込み、巨大な撹拌機を使用する作業となります。
駅前一等地 都会の「すき間」に生まれる工事現場JRセントラルタワーズの上階から現場を見下ろすと、名駅地区にビルが林立する中、針の糸を通すように空けられた更地が見えます。駅前一等地ということもあって、用地取得や移転補償などは簡単なものではなかったと言います。
名古屋駅の建設の担当部長を務める関戸淳二さん(乗りものニュース編集部撮影)。
東工区から東側はシールドマシンで地下を掘っていく工区ですが、比較的浅いところを通るため、ビルの基礎杭などに当たってしまうおそれもあることから、やはり既存の建物をいったん取り壊す箇所が生じるそう。名古屋駅部は用地取得、そこから堀川までは地下空間を占有し地権者の開発を一部制限する「区分地上権」を取得、そこから東京方面へは「大深度地下」として、用地補償なしで建設する形となります。
図面を見ると、トンネルの一部だけくびれてさらに細くなっている部分があります。工事担当者によるとそこは渡り線とホームの間で、そこだけ線路部分のみの必要最小限のスペースで済むことから、極限まで用地買収が不要となるよう、用地幅を切り詰めた結果だそうです。
在来線の名古屋駅と東工区の間にあたる「東山線工区」では、JR線に並行して南北に走る名古屋市営地下鉄東山線の下をくぐる形になります。東山線は地表近くを走っているため、地下深い位置に構築される中央新幹線のトンネルとは離れていますが、地下鉄を止めることなく新幹線工事を進める必要があり、こちらも大変な工事計画になってくるとのこと。
工事を監督する名古屋建設部の担当部長の関戸淳二さんは、「日本の大動脈となるプロジェクトに携わることに、誇りを持って日々取り組んでいます。

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