パトリアAMVが「無人砲塔(RWS)」仕様に進化

 2025年末から全国の部隊に配備がスタートした、陸上自衛隊の新型装輪装甲車パトリアAMV(人員輸送型)。2026年6月7日に開催の富士総合火力演習(総火演)には、これまで公開されていた有人砲塔ではなく、遠隔操作式の無人砲塔「リモート・ウェポン・システム(以下:RWS)」を搭載したタイプが登場する模様です。

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 搭載されたRWSは、ノルウェーのコングスベルグ・ディフェンス&エアロスペース社が製造している「プロテクターRWS」シリーズの12.7mm機関銃搭載モデル「RS4」です。

 プロテクター・シリーズは、世界中で発生した実戦において800万時間以上の戦闘を経験しており、過酷な環境でも問題なく稼働する信頼性の高さを誇ります。近年ではロシアの侵攻を受けているウクライナに対しても供給され活躍しています。また、陸上兵器としてだけではなく、戦闘艦艇などにも搭載されている実績を持つのが特徴です。

 なかでも陸自が採用した「RS4型」は、機関銃に加えて発煙弾発射装置や誘導弾を組み合わせることができる、柔軟性のある遠隔操作武器システムとして開発されました。あらゆるプラットフォーム(車両など)への搭載を想定していることから、世界中の軍隊で幅広く採用されています。

 RS4型は、高解像度の昼間用カメラ、サーマルイメージャー、レーザー距離計などの各種センサー群を統合してコントロールすることができます。さらには、4軸分離視線(DLOS)アーキテクチャ(目標を常に画面中央に捉え続ける技術)によって、砲手は激しく揺れる車内からでも目標に対してスムーズな照準を行うことができ、極めて正確な射撃が可能になっています。

「揺れても百発百中」を可能にするセンサー群

 総火演で登場したのは、このRS4を搭載した普通科教導連隊第4中隊の車両です。パトリアAMVは納入時には有人操作の12.7mm機関銃を搭載していましたが、総火演に向けてRWSへと換装されたそうです。

なぜAMVと一緒に納入されなかった?「人が撃つより正確」なRWSが総火演2026で初披露のワケ
コングスベルク社のプロテクターRWS RS4。世界各国で使用されている実績あるRWS(画像:コングスベルク)

 なぜ納入時には有人操作式の銃座だったのかといえば、それは製造メーカーが違うためです。

 標準装備の有人銃座は、車体と同じく日本製鋼所が製造(ライセンス生産)を担っています。

その車体に、別メーカーであるコングスベルグ社のRWSを搭載するため、納期が異なっていたとのこと。結果、車両の整備などを担当する部隊で、後日送られてきたRWSをAMVに搭載したといいます。

 なお、RS4は拡張性のある武器システムであり、将来的に陸自が要望すれば、戦場管理システムやレーザー警報器、アクティブ防御システムなどとの連携も可能になります。RS4を搭載したAMVは、進化し続けるあらゆる脅威に対して適応することができるようになるでしょう。

【無人砲塔】これがRWSを搭載したパトリアAMVです(写真)

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