~ 2026年1-5月の「飲食業」倒産動向 ~
2026年1-5月の「飲食業」倒産は、411件(前年同期比2.2%増)だった。同期間では、1997年以降の30年間で最多だった2024年の408件を超え、最多件数を更新した。
食材費や人件費、光熱費などが上昇するなか、価格転嫁による客離れや客単価の下落など、様々な要因が飲食業界に押し寄せ、小・零細規模の飲食店は苦境の度合いを強めている。
飲食業の「物価高」倒産は69件(同43.7%増)。また、「人手不足」倒産は28件(同100.0%増)発生したが、このうち「人件費高騰」による倒産は20件(同566.6%増)で、前年同期の6.6倍に急増した。
「飲食業」倒産の資本金別は、1千万円未満が373件(前年同期比3.8%増)で90.7%を占めた。小・零細規模の飲食業は、インバウンド需要を取り込めず、コロナ禍の影響を引きずっている。さらに、物価高や人手不足、人件費上昇が長引き、値上げと客離れ回避のせめぎ合いのなかで、先の見えない我慢比べから脱落が目立ち始めた。
※本調査は、2026年1-5月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、日本産業分類の「飲食業」(「食堂,レストラン」「専門料理店」「そば・うどん店」「すし店」「酒場,ビヤホール」「バー,キャバレー,ナイトクラブ」「喫茶店」「その他の飲食店」「持ち帰り飲食サービス業」「宅配飲食サービス業」)を集計、分析した。
■業種別:「専門料理店」が122件(前年同期比18.4%増)で最多だった。細かい分類では、「居酒屋(酒場,ビヤホール)」98件(同38.0%増)、「日本料理店」31件(同19.2%増)、「ラーメン店」28件(同33.3%増)などで増加が際立つ。
■原因別:最多が「販売不振」の342件(前年同期比0.2%増、構成比83.2%)。以下、「事業上の失敗」が24件(前年同期比33.3%増)、「既往のシワ寄せ」が22件(同46.6%増)の順。
■形態別:最多が「破産」の388件(前年同期比±0.0%、構成比94.4%)。
■資本金別:最多が「1百万円以上5百万円未満」の138件(前年同期比8.6%減、構成比33.5%)で、1千万円未満が373件(同3.8%増、同90.7%)だった。小・零細規模の飲食業では、食材やガス・水道光熱費などで商品を値上げすると顧客離れにつながりかねず、価格転嫁が難しい。
■負債額別:最多が「1千万円以上5千万円未満」が314件(前年同期比2.6%増、構成比76.3%)。1億円未満が367件(同2.2%増、同89.2%)だった。
■地区別:最多が近畿の144件(前年同期比2.1%増、構成比35.0%)。次いで、関東の103件(前年同期比12.7%減)、中部43件(同18.8%減)で、9地区のうち5地区で増加した。

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