◆報知新聞社後援 第75回全日本大学野球選手権記念大会▽1回戦 天理大3―2共栄大(8日・東京ドーム)

 念願の東京ドームのマウンドを楽しんだ。先発した今秋のドラフト候補の天理大・的場吏玖(りく、4年=大阪電通大高)が7回2失点で初勝利を挙げた。

 「投げやすかったです。(マウンドが)硬いので…」と笑みがこぼれた。試合中も笑顔だった。捕手のサインに首を振る際にも笑顔だった。「全国でできることはそんなにないので、一戦一戦楽しもうと。一発勝負で負けられないけれど、自分は楽しんでやりたい。勝手に笑顔が出ていました」と語った。

 大学選手権では1年にベンチ入りも、登板機会なし。先輩の真城翔大(現・JR西日本)の西南学院大戦でのノーヒットノーランを見守った。2年は春季リーグ戦で5勝無敗と大車輪の活躍で優勝に貢献したが、右肘を痛め選手権では登録メンバーを外れ、スタンドで応援に回った。

 「(2年前は投げられなくて)悔しい気持ちもあったが、(先輩たちの姿に)チームを勝たせるのが一番だと思った。今日は勝てたことが一番良かった」。

 3回2死満塁のピンチでは押し出し四球を与え1点を失うも後続を断つ。4回の1死満塁では「インコースの直球で」と狙い通りの投ゴロホームゲッツー。7回2失点。被安打8で三振も4。「変化球を低めに集めることが出来た」と苦しみながらもエースとしての役割を果たした。

 三幣(みぬさ)寛志監督は「緊張もあったと思う。内容的には良かった。最少失点で抑えたのは良かった。変化球をしっかり投げ切れていた。(3回は)長打よりは押し出しでもいいよというイメージだったので、打たれるよりは投げきった四球なので問題なかった」と評価した。

 今春は2年春に続く5勝無敗を達成。防御率は0・99と圧倒した。

指揮官は「2年の時とは内容も違う。振る舞いもそうだし、エースとしての自覚も十分出てきた」と話した。的場の憧れは元オリックスの金子千尋。「どの変化球でも勝負が出来る。見習っていきたい」。スライダー、フォーク、縦と横の2種類のカットボールを磨いてきた。9日の2回戦では金沢学院大と対戦する。「後ろで投げると思うんですけれど、自分の役割を果たせれば…」。大好きな東京ドームで、また笑顔の力投を見せる。

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