鍋の季節に食べたくなる高級魚・マハタ。成長が遅く棲息数も多くはないため、価格が高い魚ですが、最近は気軽に食べられる養殖モノが流通するようになっています。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース編集部)
「幻」の最高級魚・マハタ
ハタ科の大型魚で、沿岸で漁獲される最も大きな魚のひとつでもあるマハタ。天然物の漁獲量が少なく、極めて美味であることから「幻の高級魚」と呼ばれる魚です。
西日本で「タカバ」と呼ばれる幼魚も高価ですが、ハタ科に共通して大きくなればなるほど高くなる特徴があります。天然の大型個体は卸値でキロ10,000円を超えることもあり、1m近いサイズは1尾10万円を超えることも。当然ながら我々一般庶民が気軽に購入できる魚ではありません。
マハタの出荷が最盛期
そんな高級魚マハタの出荷が最盛期を迎えているのが、太平洋に面した長い海岸線を持つ三重県尾鷲市。当地はマハタの出荷量が日本一となっており、「おわせマハタ」としてブランド化を目指しているそうです。
マハタは身にゼラチン質が多く、よく締まって身が崩れにくい上に美味しい出汁が出るため、鍋料理で珍重される魚です。そのため寒くなると需要が増え、価格も高くなります。
尾鷲市では11月は約4000匹が東京方面に出荷され、来年2月にかけて約10万匹が出荷されると見込んでいます。(『鍋にいかが、幻の高級魚「マハタ」出荷盛ん 三重・尾鷲市』CHUKYO TV NEWS 2020.11.10)
手軽に入手可能「おわせマハタ」
高級魚であるマハタをなぜこれだけ大量に出荷できるのかというと、もちろん養殖が行われているためです。リアス式海岸が続く尾鷲市周辺は入り江が多く、波が穏やかでマハタの養殖に適した海洋環境となっています。
平成28年時点では29経営体の生産者により年間約30万尾もの養殖マハタが生産されており、三重県のマハタ種苗生産量は全国シェアの約8割を占めているといいます。
「おわせマハタ」はマハタらしく透明感ある上品な白身に、養殖ならではの脂の乗りの良さがあり、和洋中いずれの料理にもぴったりです。
おわせマハタは今では首都圏のスーパーでもよく見かけるようになっています。見かけたらぜひ気軽にトライしてみてください。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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