ここ数年、日本の各所で本来いないはずの「チョウザメ」が見つかり、話題となっています。なぜ国内で見つかったのでしょうか?
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
琵琶湖でチョウザメが見つかる
滋賀県の琵琶湖で、生息するはずのない「チョウザメ」が見つかり、話題となっています。
今回見つかったチョウザメの体長はおよそ1mで、2、3年は生きているものと思われるそうです。
チョウザメは近年、観賞用として飼育する人も増えている魚。今回見つかったものも、ペットとして飼われていたものが放流された可能性が高いとみられています。
宮崎でもチョウザメが確認
国内でチョウザメが見つかったのは、実は今回が初めてではありません。2020年には、宮崎県内を流れる一級河川大淀川水系でもチョウザメが確認されています。
当地のチョウザメは、ウナギ漁などの際になんと100匹以上も捕獲され、釣り人などの界隈では大きなニュースとなりました。
宮崎では近年「養殖チョウザメ」が脚光を浴びており、大淀川流域でも養殖が盛んに行われています。これだけ大量に発見されたということからペットの放流とは考えづらく、養殖場から逃げ出したように思えますが、養殖業者は否定しているそうで、現時点で原因は不明とされています。
この件を受け、宮崎県ではチョウザメの養殖にかかわる各方針の改正を実施。養殖場からの流出防止策の徹底や、養殖場の現地調査による状況確認、必要に応じて改善指導を行うなど、チョウザメ養殖の管理強化を図いました。
かつて日本にもチョウザメがいた
今回滋賀県で見つかったものはペットとして人気の「ベステルチョウザメ」と見られています。また一昨年に宮崎県で見つかったものは、キャビアが採れることでも知られる「シベリアチョウザメ」という種類です。
これらのチョウザメは名前からも分かる通り、いずれも外来種。
一方、かつては国内の河川にも、在来のチョウザメが生息していました。北海道の石狩川や天塩川では、かつて大量のチョウザメが生息しており、昭和初期頃まで当たり前にその姿を見られたそうです。
しかし河川改修などによって徐々に生息数を減らし、2007年以降は絶滅種とされています。環境破壊によって在来のものが絶滅したあとに、外来のチョウザメが入ってきて問題になっているというのは、皮肉な話かもしれません。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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