4月28日(日)、京都競馬場でGⅠ天皇賞・春(芝3200m)が行なわれる。
今年は、昨年のGⅠ菊花賞(京都・芝3000m)の勝ち馬ドゥレッツァと、GⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)の勝ち馬で菊花賞でも2着に入ったタスティエーラと、2頭のGⅠ馬が出走。
今年はキズナ産駒が好調だ。ジャスティンミラノが無傷の3連勝でGⅠ皐月賞(中山・芝2000m)を制するなど、4月21日時点のJRAサイアーランキングで首位。最高順位は昨年の4位だが、初のリーディングサイアー獲得の可能性も十分ある。
この天皇賞・春では、前述の3年連続2着のディープボンドがキズナ産駒で、同馬の父であるディープインパクト系の好成績が目立つ。
なかでも、今年はやはりキズナ産駒を狙っていきたい。前述のディープボンドも出走予定で有力候補の1頭ではあるが、今回、筆者が狙いたいのはサヴォーナ(牡4歳、栗東・中竹和也厩舎)だ。
同馬の母の父スニッツェルは、2016-17年シーズンから2019-20年シーズンまで、4シーズン連続で豪州リーディングサイアーに輝いた名種牡馬。その父の父デインヒルは、ジャスティンミラノの母の父の父にも入っている、キズナと相性がいい血脈だ。
デインヒルは今年のGⅠでもポイントになっている血で、ジャスティンミラノのほか、高松宮記念(中京・芝1200m)を勝ったマッドクール(父ダークエンジェル、祖母の父デインヒル)、大阪杯(阪神・芝2000m)を制したベラジオオペラ(父ロードカナロア、母の父ハービンジャーの父系祖父がデインヒル)の3頭がその血を持っている。
サヴォーナは、競走成績を見ても長距離適性を感じさせる。全3勝は福島・芝2000m、阪神・芝2400m、福島・芝2600mで重賞勝ちはないが、GII神戸新聞杯(阪神・芝2400m)2着、菊花賞(京都・芝3000m)5着、GII日経新春杯(京都・芝2400m)2着と、長距離の重賞で好走を繰り返している。前走の阪神大賞典は3番人気で6着と人気を裏切ったが、重に近い稍重馬場がこたえたようだ。馬場が極端に悪くならなければ巻き返しは可能だろう。
もう1頭はスカーフェイス(牡8歳、栗東・中竹和也厩舎)を推す。
スカーフェイスの競走成績を見ると長距離の実績に乏しく、全5勝は1600m~2000m。ただ、前走の大阪-ハンブルクC(阪神・芝2600m)では勝ち馬から0秒3差の4着に入っている。本馬のベストレースは、1分44秒8の好タイムで勝利した昨春の大坂城S(阪神・芝1800m)だが、伯父のスズカマンボも天皇賞・春を勝つまでは2000mまでの距離でしか勝利がなかった。
そもそも2400m以上の出走は、大阪-ハンブルクCと、3歳時に2着に入った生田特別(阪神・芝2400m)など3戦だけ。
以上、今年の天皇賞・春はキズナ産駒のサヴォーナ、ハーツクライ産駒のスカーフェイスに期待する。