本田真凜&宇野昌磨がアイスダンス練習を初公開 地道に積み重ね...の画像はこちら >>

 7月14日、都内のリンクで本田真凜・宇野昌磨組が初めての公開練習を行なった。リンクに登場したふたりはストロークを揃えたスケーティングなどでウォーミングアップを行なったあと、フリーダンス『四季』のプログラム練習を始めた。

 1曲を通して滑り、その後はプログラムをブロックに分けて細かく見直していく。この日の練習に付き添った元アイスダンス日本代表の小松原美里さんが滑りを動画撮影し、それを見ながら調整していった。 

 多くのメディアが見守る中での練習について、本田は「カメラの数に驚いたのですが、普段通りの練習をみなさんに見ていただけました。試合まであと3カ月ほどなので、いつも通り落ち着いて練習ができたかなと思います」と、笑顔を見せた。

 宇野も「アイスショーとは違う緊張感を感じながらやらせていただいたんですけれども、真凜が言っているとおり、練習通りのものを皆さんにお見せするだけで。僕たちが日々いい練習ができているという自信を持っていたからこそ、今日は特別なことをするわけではなく、いつも通りを見せればいいと思っていました」と、これまで積み重ねてきた練習の日々が充実していることをうかがわせた。

「日々更新していくような作業をしている」(本田)

 その言葉の通り、公開練習はふたりがこれまでどれだけ練習してきたかが、手にとるようにわかる内容だった。宇野昌磨プロデュースのアイスショー「Ice Brave」に向けて練習していた時期から、アイスダンスのプログラム『Wild Side』を初披露したショー本番、「Ice Brave2」での進化、そして「Ice Brave 新横浜 Special Edition」で初披露した『四季』まで、見るたびに驚かされてきた。

 そして今回の公開練習では、新たなステーショナリーリフトやストレートラインリフトを組み込んだ進化版『四季』を見ることができた。宇野の代名詞であるクリムキンイーグルをリフトに進化させた技は、「しょまりん」のトレードマークになりそうだ。

 彼らの進化はそれだけではない。よりふたりの距離が近くなったツイズルや、フリーレッグの揃い方など、細部にわたってユニゾンを高めてきている。こういった部分は、日々少しずつ調整を重ねることでしか上達は叶わない。

「アイスダンスは(練習の)映像を撮っていただいて、足の揃い方だったり、いろんなことを自分たちで客観的に見て直していく作業がすごく多いんです。日々更新していくような作業をしている」と本田が語る。そうした日々が、宇野の言う「いい練習ができている」という自信とユニゾンの進化につながっている。

「シングルでやっていた部分も強みにすることが可能」(宇野)

 練習後の囲み取材で本田・宇野組の強みについて聞かれた宇野は、「もともとふたりがシングルでやっていたという部分も、間違いなくスケートをするという意味で強みにすることも可能だと思います」と話していた。それは表現力やスピード感を指していたが、それ以外にも、彼らのシングル時代の強みがアイスダンスに生かされている。

 シングル時代の本田は、身体の使い方が抜群にうまい選手だった。難しいエッジワークや姿勢でも軽やかにバランスを取るその技術は、リフトで持ち上げられる際にも生きているように感じた。持ち上げられてすぐにベストなポジションに入り、軸がブレることなくトップで美しい姿勢を保つことができるのは、努力や度胸はもちろんのことだが、その優れたバランス感覚もあるのではないだろうか。

  本田を支える側の宇野も、4回転ジャンプや、重厚感と安定感のある滑りを生み出した強靭な足腰が、リフトの土台としての安定感に生かされている。また、シングル時代にお互いの滑りをよく見ていたことも、動きをシンクロさせるうえでアドバンテージとなるだろう。

「爪痕をしっかり残すつもりで戦っていきたい」(本田)

 競技会デビューとなる今季のプログラムは、この日練習していたジャン=リュック・ベイカー振付けの『四季』をフリーダンスに、未公開のリズムダンスは宮本賢二振付けの『ポエタ』で挑む。

 練習拠点は決めていないが、「ショーが終わり次第、いろんな海外の場所に行ってアイスダンスの技術を学んでいって。普段ふたりだけで練習するということはなく、美里さんが来てくださったり、ティム(・コレト)が来てくれたり。

いろんな日本の先生方に教えていただいたり、映像をチェックしてもらっています」と本田。

 試合に帯同するコーチについては、「まず1年目はステファン(・ランビエル)にリンクサイドに立ってもらうことになっています」と宇野。「新しい舞台に挑戦する時に、心強いコーチがそばにいてくれることが、僕たちふたりが望んだこと。心から応援してくれるステファンが一番心強い」と、シングル時代から全幅の信頼を寄せるランビエルに、白羽の矢が立った。また、リズムダンスで使用する『ポエタ』は、ランビエルの代表作のひとつ。そういった部分でも強力なアドバイザーになってくれることだろう。

 2024年10月に、アイスダンスで競技復帰することを決断した本田と宇野。それから今年5月に復帰を発表するまで、地道にトレーニングを続けてきた。今季の目標を聞かれた本田は「試合に向けて、どんな演技をしたいか、どんなアイスダンスをしたいかを目標にしてやってきたので、1年目だからといってビビらずに、爪痕をしっかり残すつもりで戦っていきたいなと思います」と、前を見据えて力強く答える。それだけの練習の日々を、ふたりは重ねてきた。

 7月31日から開幕するアイスショー「Ice Brave -A TURNING SEASON-」では、競技で滑るリズムダンスとフリーダンスの両方を披露するという。2030年冬季五輪を目指す本田・宇野組の4年間が、ここから始まっていく。

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