N-BOXだけじゃない! ホンダはSUVの名手だった!

 ホンダと言えば、スポーツカーの代名詞「タイプR」や、レジェンドやアコードに代表されるセダン、軽自動車の圧倒的シェアを誇るNシリーズなど、ユーザーライクでユニークなクルマを送り出しているメーカーだが、じつはSUVも得意とするマルチなメーカーだ。今回は、そんなホンダのSUVについて深掘りしていこう。



ホンダには個性あふれる魅力的なSUVが揃う!

納期は1年待ちも! 絶好調なホンダ・ヴェゼル

 今年4月にフルモデルチェンジを敢行して販売された2代目ヴェゼル。先代は3年連続売り上げNo.1という記録も打ち立てたことから、ホンダのN-BOXに次ぐ看板車種にまでなっている。



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 そんな2代目となる現行モデルだが、最上位グレードの「PLaY」は納期が2022年5月頃となっており、その他モデルも半年待ち前後という状況だ。半導体不足も原因となっているが、ほどよいサイズ感や価格以上の質感などを備えている観点からも、人気の理由は容易に想像できる。なお、4月23日から5月24日時点の、1カ月で受注は3万2000台を超えており、月間販売計画の6倍という好調っぷりだ。なお、販売割合は、原動機別でe:HEVが93%、ガソリンモデルが7%となっており、グレード別だと「PLaY:12%」「Z:76%」「X:5%」「G:7%」という数値だ。価格は244万99200円~329万8900円だ。



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帰国子女なフラッグシップSUV!  ホンダCR-V

 1995年に初代が誕生したCR-V。国内で販売されていないモデルもあるが、一部日本では未販売モデルもあるが、現行モデルは通算5代目となり、中国や東南アジア、南米や欧州での販売を経て、2年ぶりとなる2018年に日本市場での販売もスタートされた。



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 パワートレインにはCR-Vでは初となるハイブリッドモデルも導入している。ガソリンモデルとしては、1.5リッターターボモデルもラインアップする。また、歴代CR-Vで初設定となる7人乗り3列シート設定もある。後席を折り畳むとホンダ自慢のダイブダウン機構によりフルフラットな空間も作り出すことができる。また、ホンダセンシングも全車標準装備だ。一部グレードには日本向けのホンダ車では初設定となるパワーテールゲートの採用や、メモリー機能付きの「8ウェイパワーシート」なども装備される。
エクステリアでは、最低地上高が40mmアップしていることもあり、SUVとしての力強さもより強調されている。価格は336万1600円~433万8400円だ。



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懐かしき過去に販売されていたホンダのSUVたちを振り返る

1)ホンダ・エレメント

 2002年にアメリカで誕生し、2003年に日本へ逆輸入という扱いで販売が開始されたエレメントは、観音開きドアを採用したユニークなスタイルで話題となった。ターゲットは「高校生から20代前半ぐらいまでのアメリカ在住者」だ。所謂若者をターゲットとしたクルマで、遊び心に溢れていた。



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 エクステリアには無塗装の樹脂パーツなどを使用しているのも特徴だ。定員は5名ながら、車内の広さもSUVながら観音開きドアのおかげでミニバン並みの広さを実現。しかし、当時の日本市場でミニバンが大ブームで、SUVは今ほどの人気はなく、アメリカら逆輸入されて販売されている観音開きをするSUVという、あまりにも異端児すぎたせいもあり、たった2年半程度で販売を終えてしまった。しかし、現在ではその独特なスタイリングと希少性から一定数の人気があり、中古市場では比較的高値で取引されている。



2)ホンダ・クロスロード

 2007年に登場したクロスロードは、ホンダSUVの人気車種だったCR-Vの後釜的な役割として登場したモデルだ。SUVならが、3列シートを採用し、定員は7名となっている。エンジンは1.8リッターと2リッターの2タイプが存在しており、ライフスタイルに合わせて選べるのが魅力だった。



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 しかしこちらもエレメント同様、都市型SUVとしてのキャラとしてはまだまだ当時の日本市場には定着せず、3年後の2010年に生産を終えてしまった。ちなみに、今回紹介したクロスロードはじつは2代目で、初代は1993年から1998年にかけて、ランドローバーのディスカバリーをベースとしたモデルも存在していた。



3)ホンダHR-V

 1997年の東京モーターショーで「J-WJ」というコンセプトカーとして発表され、翌1998年から販売が開始されたHR-Vは、個性的なエクステリアで話題となった1台で、今となっては珍しい、SUVでありながら3ドアがラインアップされ、のちに5ドアモデルも誕生する。



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 また、トランスミッションにはMTの設定もあることがトピックだ。どちらかと言うと、日本よりも海外で人気が出たモデルでもあった。1998年から2006年までの8年間販売された長寿モデルでもある。2代目のHR-Vは海外専売という形で販売されていた。



4)ホンダ・ホライゾン

 CR-Vや上記のエレメントやクロスロードのように、都市型SUVが多いイメージのあるホンダだが、かつていすゞのSUV、ビックホーンのOEMモデルとして販売していたホライゾンというモデルも存在していた。



ホンダのSUVラインナップを海外限定車種も含めてご紹介!

 当時はSUVではなくRVブームだったが、ホンダにはそのブームに乗れるクルマが当時なく、いすゞからのOEMによって販売された知る人ぞ知る1台だ。ラダーフレームを採用し、副変速機付きのギアも装備するという、F1のイメージが根強かった当時のホンダからは想像できない超本格的なクロカンだったのだ。



ホンダはSUVが超豊富!? 海外で展開されているホンダSUVたち

1)ホンダ・アヴァンシア

 日本では、アヴァンシアというワゴンがホンダからかつて販売されていたが、それとはまったく形状が違う別モデルで、こちらは中国で販売されているSUVだ。



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 ホンダの中国市場ではフラッグシップSUVという扱いとなっており、2リッターターボエンジンを搭載し、ホンダセンシングも装備している。じつはホンダ、北米での勢力が強いように思われがちだが、中国市場でも強い存在感を発揮しており人気が高い。



2)アキュラCDX

 ホンダが北米やメキシコ、中国で展開するプレミアムブランドであるアキュラ(トヨタで言うところのレクサス)で販売されているのがCDXというSUVだ。このモデルもアヴァンシア同様に中国のみの展開となっており、同社での最小SUVという位置付けだ。



ホンダのSUVラインナップを海外限定車種も含めてご紹介!



 サイズ感でいうと、日本で販売されていた先代ヴェゼルがちょうどいいだろう。ホイールベースは50mmほど長く、全長や全幅なども若干大きい。このCDX、アキュラブランドということもあり、シートの厚みや質感が高められており、リヤシートには多機能テーブル付きのアームレストなどが備わり、小型ながら、プレミアムSUVとしての地位を確立しているモデルだ。

エンジンは1.5リッター4気筒NAのガソリンエンジンにCVTか、7速DCT+1モーターの[i-DCD」か、172馬力を発生させる1.5リッター4気筒ターボエンジンとCVTを組み合わせる設定や、1.5リッター4気筒ターボエンジンと8速DCTを組み合わせるスペックも存在。また、2リッター4気筒NAエンジン+2モーターの「i-MMD」を組みわせたスポーツハイブリッドも選べるので、かなり幅広いユーザーが選べるのも魅力のひとつだろう。小型プレミアムSUVの市場は競合が少ないので、日本への導入も期待したいところだ。



バカ売れ必至!? インドネシアで発表された「N7X」が凄い!

 今年5月にインドネシアで発表されたコンセプトカーが注目されている。これはホンダの「N7Xコンセプト」というモデルだ。このモデルは、3列シートを備える7人乗りの小型SUVとなっている。インドネシアでホンダは、「CR-V」や「HR-V(初代ヴェゼル)」、新興国向けの、海外専売モデルとなっている「BR-V」を販売しているが、それの後継車種という線が有力だ。



ホンダのSUVラインナップを海外限定車種も含めてご紹介!

 ターゲットはファミリー層で、普段の買い物からレジャーまでマルチにこなせる1台という位置付けだろう。フロントグリルなどは、前ページで紹介したクロスロードを思わせる雰囲気が漂っているのもどこか懐かしい。また、7人乗りのSUVという共通点もクロスロードと共通しているので、日本に導入されれば、約10年ぶりのクロスロードの復活とも言えそうだ。ただ、今のところコンセプトモデルということもあり日本での販売予定はない。ちなみに販売価格だが、ヴェゼルとCR-Vの間あたりの位置付けのクルマなのでm車両価格は200万円台スタートと予想されている、パッケージングやスタイリングを考慮すると、日本では好意的に受け入れられるのではないかと予想できる。導入発表を期待したい1台だ。



 また、上記3車種の詳細は下記にて更に詳しく紹介する。
日本導入を切望! 魅力たっぷりの海外専売「ホンダSUV車」3選



https://www.webcartop.jp/2017/06/124635/



◼︎まとめ

 今回、ホンダの展開するSUVに関してまとめてみたが、どの車種もホンダらしい独特な視点で作られたSUVが多いのが特徴だ。創意工夫にあふれたモノづくりへ対するこだわりは、今のSUVラインアップを見る限りまだまだ健在だ。今後のSUVラインアップに期待したい。

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