自転車も“二段階右折”しないと違反に 「これくらい大丈夫」は通用しない…実は「青切符」の対象になる“無意識の行為”とは
4月1日から始まったいわゆる「自転車の青切符制度(反則金制度)」で、警察のパトロール違反の最多は「一方通行路の逆走」だったことが報じられ、波紋を呼んでいる。
一方通行の道路では、自転車は、標識の下に「自転車を除く」の補助標識がない限り、逆走してはならない。
このルールは一般にあまり知られていなかったと考えられ、今回、報道されたことにより初めて知ったという人も多いと推察される。
もとより、交差点前や踏切前で一時停止しなかったり、信号無視したりすることは論外である。
また、遵守されているかどうかは別として、「2台以上の自転車の並走禁止」「(スマホ等の)ながら運転禁止」「傘差し運転」「警報機が鳴っている踏切内への進入禁止」などのルールは、それらの行為の危険性とともに社会に広く認知されており、青切符を切られても一切の弁明の余地はない。
しかし他方で、上述の「一方通行路逆走禁止」のルールのように、一般人の感覚としてあまりNGととらえられていない、あるいは「これくらいなら大丈夫だろう」と思われているが、青切符の対象となり得る違反行為が存在する。
そこで、今回は、一方通行路の逆走と並び、無意識のうちに犯してしまうリスクがあると思しきルールを、大きく2つに分けて紹介する。

「歩道」での徐行義務違反・通行方法違反

自転車(普通自転車)は原則として「車道」を通行しなければならない。例外として、歩道を通行することができるのは、以下の場合に限られる(道路交通法63条の4)。
1. 道路標識等により自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。
2. 運転者が、児童、幼児その他、自転車により車道を通行することが危険であると認められる者であるとき。
3. そのほか、車道または交通の状況に照らしてその自転車の通行の安全を確保するため歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。
これらは、あくまでも例外という位置づけなので、その際の通行ルールは非常に厳しい。
すなわち、自転車で歩道を通行する際は、中央から車道寄りの部分を徐行(※)することが義務付けられている。また、歩行者の通行を妨げてはならない(道路交通法63条の4第2項)。

※直ちに停止できる速度(道路交通法2条20号)。警視庁は、個別具体的判断ではあるものの、おおむね時速8~10km程度としている。
したがって、たとえば、スピードを落とさずに歩行者を追い抜く行為や、歩行者の後ろからベルを鳴らしてよけさせようとする行為などは、禁じられている。
なお、歩道に「普通自転車通行指定部分」があったとしても、歩行者優先である。
ルール違反を犯さないためには、主に歩行者が通行することが予定されている場所では、いかなる場合でも歩行者優先であることを念頭に置いておかなければならないということだろう。

右折の際の、直進方向の信号無視(歩行者のルールとの混同)

自転車で右折する際のルールにも注意が必要である。なぜなら、つい歩行者と同じ感覚で走行してしまいがちだからだ。
まず、前提として、道路に路側帯が設けられている場合、自転車は「軽車両」であるため、道路の左側の路側帯を通行しなければならない。右側の路側帯を通行するのは「逆走」にあたり、通行区分違反となる(道交法17条の2第1項)。
また、路側帯が白の二本線で標示されている場合、「歩行者用路側帯」なので、路側帯内を通行してはならない。
自転車で右折する際も、これらのルールは遵守しなければならない。また、自転車は軽車両である以上、車両用信号機に従う必要がある。

自転車で右折する場合は、いわゆる「二段階右折」をしなければならない。すなわち、右折の前にできる限り道路の左側端に寄り、かつ、交差点の側端に沿って徐行しなければならない。
この二段階右折は、交差点の形状、信号機の有無等にかかわらず、どのような交差点であっても遵守しなければならない。
ところが、つい、歩行者用信号機を見て、その色に従って行動してしまうことが考えられる。
たとえば、十字型交差点では、対面する車両用信号機に従って直進方向へ横断してから、右に向きを変え、そこから見える対面の信号に従って横断し、走行しなければならない(【図表1】参照)。
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【図表1】十字路交差点での正しい右折方法

したがって、交差点の手前で歩行者用信号機に従い右に横断することや、斜め横断することも、許されないことになる(【図表2】参照)。
自転車も“二段階右折”しないと違反に 「これくらい大丈夫」は通用しない…実は「青切符」の対象になる“無意識の行為”とは

【図表2】交差点の手前で右へ横断するのはNG

今後、一方通行路の逆走と同様、これらのルールに違反する行為は、無意識であっても、重点的なチェック対象となることが想定される。自転車で道路を走行する場合には、自転車があくまでも「車両」であることを意識し、自動車に準じた規律を受けることを重々承知し、かつ、歩行者にも気を配り、慎重を期することが求められる。


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