新海誠監督もビックリ『すずめの戸締まり』芹澤朋也に沼る女性が続出する理由とは!? ファンが選ぶ一番好きなシーンと台詞
新海誠監督もビックリ『すずめの戸締まり』芹澤朋也に沼る女性が続出する理由とは!? ファンが選ぶ一番好きなシーンと台詞

4月5日放送の「金曜ロードショー」で、新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』が地上波初放送される。同作では、神木隆之介声優を担当したキャラ・芹澤朋也が大人気となり、世の女性たちを沼らせた。芹澤の魅力について深堀りしたい。

新海誠監督もビックリの大人気キャラに

4月5日、日本テレビ系の「金曜ロードショー」にて、新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』が地上波初放送される。国内での興行収入は149.4億円を記録し、日本のみならず、韓国でも大ヒットを記録した同作には、多くの女性を沼らせた男性キャラクターが存在する。

そもそもは、2022年11月11日に日本で公開された『すずめの戸締まり』。『君の名は。』『天気の子』と2作連続で特大ヒットを記録している新海監督が最新作で描いたのは“地震”。『君の名は。』では彗星、『天気の子』では異常気象、そして今作では地震と、近年では災害をテーマにした作品が制作されている。

『すずめの戸締まり』は、九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)が、災いをもたらす扉を閉める“閉じ師”の青年・草太に出会ったことから物語が始まっていく。

そしてこの作品の中盤から登場する草太の友人・芹澤朋也こそ、爆発的な人気を博し、世の女性たちを沼らせた張本人だ。公開前の予告映像ではほとんど登場しなかった彼だが、映画が劇場公開されるやいなや、一躍トップクラスの人気キャラとなった。

公開から2か月以上経過した2023年1月28日からは、映画館入場者プレゼント第4弾として、新海監督が書き下ろした、芹澤を主人公にしたスピンオフ掌編小説「小説 すずめの戸締まり~芹澤のものがたり~」が全国合計50万人限定で配布された。

この特典が決まったのは、ファンから芹澤についての感想がたくさん寄せられたからだという。新海監督は「映画公開後に多くの方から『芹澤のことをもっと知りたい』という感想をいただけたのは、予想外の喜びでした。ヒーローではない芹澤は、観客に近しい立場のごく普通の大学生です。

しかし、彼の大学生活にもまた、現実の我々と同様に様々な困難や悩みがあったはずです。その彼の日々を、草太との出会いを中心に短編小説として書きました。皆さんからの声に背中を押される形でこのような機会を得たことを、とても嬉しく思います」とコメントを寄せていた。

一体なぜ、芹澤はここまで愛されるキャラになったのだろうか。芹澤を愛するトリュフさん(Xユーザー名:truffe117)は、芹澤の魅力を「ギャップとほどよい適当感」だと解説する。

声優オファーを一度断っていた神木隆之介

「作中で“貧乏ホスト”のようだと評される場面もあるように、芹澤はぱっと見に爽やかな好青年ではありません。しかし、見た目にはそんな印象を与えるのに、言葉の端々から真面目さや誠実さがにじむのが魅力だと思います。『友達の心配しちゃ悪りぃのかよ』という台詞だったり、教師を目指しているところ、教員試験に来なかった草太の様子を見にくるところなど、人柄の良さがにじみ出ています」(トリュフさん)

芹澤の声優を務めているのは俳優の神木隆之介。一見するとミスマッチのようにも思えるキャスティングで、神木自身、「キャラの見た目に合うような声が出せない」と、一度はオファーを断ったという。

しかし、新海監督が食い下がり、ホストのようなチャラい見た目である一方で、友人を大事に思う真面目さと、人から愛されるような人なつっこさを神木の声で表現してもらいたいとねばり、オファーが実現したそうだ。

確かに、初登場時は「ん?」と思ってしまうかもしれないが、芹澤のルックスと内面のギャップが垣間見えるシーンがある度に、神木の声がハマり役に感じてくる。

「ギャップのよさを語る際に、クールなヤンキーキャラが子猫を拾うとかがよく例として挙げられますが、反社会的なことをやっているとかではなく、少し胡散臭く見えるだけの普通の大学生というのが芹澤のいいところだと思います。ちょっと危ないバイトをしていたこともあるようだけれど、あくまで、都会に出てきてちょっと方向性を間違ってしまっただけの誠実な人、というのがとても好きです。

あと、鈴芽と環さんが喧嘩をして空気が悪くなっている車内で、河合奈保子の『けんかをやめて』(作詞・作曲/竹内まりや)を流したり、ダイジンに『ねーこ!』と話しかけたり、『にゃにゃにゃにゃにゃにゃ~♪(ルージュの伝言)』と鼻歌を歌ったり、屋根が上がらないオープンカーを修理せず乗っていたり…。そういうちょっと適当なところが、等身大の大学生っぽい、身近なキャラに感じられて好きですね」(トリュフさん)

重要キャラではあるものの、あくまでサブキャラであることから、登場時間はそれほど多くない芹澤。それでも彼の一つ一つの台詞やシーンは観客にインパクトを与え、映画に大きなアクセントをもたらした。

映画の公開が終わった後も、『すずめの戸締まり』公式Xが芹澤に関するポストをすれば瞬く間にバズるほどの大人気ぶりだ。

「私が一番好きな台詞は『闇深ぇ』ですね。面倒くさいことに首を突っ込んでしまっているなと感じていても、目の前で自分にすがってくる女性をほうっておけないあの感じがとてもとても好きです。小説『芹澤のものがたり』で、“長男で、仕送りを遠慮している”と明かされていましたが、自分より歳下の家族の面倒を見てきた長男感を、あの台詞・シーンから強く感じます。落としてしまったソフトクリームが哀愁を誘っているのがまた良い。

あと、ラーメンを食べる際に、眼鏡を取っていなかったのもちょっと推しポイント。レンズに色が入ったオシャレ眼鏡なのに、ラーメンで曇っても取らないということは本当に目が悪いんだろうなぁ。伊達じゃないんだなぁ、と感じて好感度が高いです」(トリュフさん)

今回の地上波初放送で、どれだけの人がまた新たに芹澤の沼にハマってしまうのだろうか。本編だけでなく、芹澤にハマる人たちのSNSの盛り上がりにも注目だ。

取材・撮影・文/集英社オンライン編集部