【夏の甲子園】開幕戦・札幌日大 - 仙台育英 両校の地方大会戦績を紹介

第108回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)は8月5日、阪神甲子園球場で開幕する。午後4時からの開会式に続き、午後5時30分から開幕試合として札幌日大(南北海道)と仙台育英(宮城)の1回戦が行われる。

2年ぶり2回目の出場となる札幌日大と、2年連続32回目の仙台育英。出場回数では30回の開きがある両校だが、地方大会の中身をたどると、それぞれ対照的な夏を過ごしてきたことが見えてくる。開幕試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。

札幌日大(南北海道)― 6試合を勝ち抜き、地元・エスコンで頂点に

南北海道大会 全戦績

2回戦(6月26日) 札幌日大 9-2 札幌北 ※7回コールド
3回戦(7月8日) 札幌日大 7-0 市立函館 ※7回コールド
4回戦(7月12日) 札幌日大 9-1 札幌新川
準々決勝(7月14日) 札幌日大 9-1 学園札幌 ※7回コールド
準決勝(7月19日) 札幌日大 6-4 北海道栄
決勝(7月21日) 札幌日大 5-3 駒大苫小牧

【通算】6戦全勝 45得点・11失点(1試合平均7.5得点・1.8失点)

序盤は圧勝、終盤は競り合い

6月20日開幕という長丁場の南北海道大会。札幌日大は初戦から準々決勝までの4試合すべてで9得点前後を挙げ、うち3試合をコールドで片づけた。3回戦の市函館戦は完封と、投打がかみ合った状態で夏に入ったことがうかがえる。

一方、エスコンフィールド北海道に舞台を移した準決勝以降は一転して接戦になった。北海道栄との準決勝は、エース右腕・石川瑛二朗(3年)と相手エース・日野伸一郎(3年)による投手戦。0-0で迎えた6回、先頭の9番・小森桜暉が三塁打で出塁し、2番・野川咲空が初球スクイズを決めて均衡を破った。7回には小森、1番・星野穣一郎の連続適時打で加点。石川は9回に押し出し死球などで4失点したものの完投し、6-4で勝ち上がった。

エスコンフィールド北海道での南北海道大会(準決勝以降)開催は今年で4年目。

北広島市に所在する札幌日大は2023年以降、唯一4年連続で準決勝に進み、地元球場でプレーを続けている。

決勝は「6連打」で試合を決めた

7月21日の決勝の相手は、19年ぶりの夏を目指した駒大苫小牧。3回2死走者なしから、1番・星野の左前打を皮切りに6連打で4点を先制した。直後に1点を返されたが、中盤には8番・指名打者の久保友弦が右翼へソロ本塁打を放って突き放す。投げてはエース石川が8回途中まで、2年生左腕・前田泰佑が好救援し、5-3で押し切った。

3年連続で南北海道大会の決勝に進出しながら、昨年は北海に敗れて準優勝。今春の全道大会でも4強に入っている。安定して勝ち残ってきたチームが、ようやく頂点に立った形だ。

夏の甲子園初出場だった2024年は、初戦でその年の優勝校・京都国際に敗れている。2年ぶりの聖地で、夏の初勝利を目指す。

◆仙台育英(宮城)― 5試合わずか2失点、「49校目」の代表

宮城大会 全戦績

2回戦(7月15日) 仙台育英 21-0 仙台 ※5回コールド
3回戦(7月18日) 仙台育英 22-0 登米総合産 ※5回コールド
準々決勝(7月22日) 仙台育英 5-1 古川学園
準決勝(7月27日) 仙台育英 7-0 東北学院榴ケ岡 ※7回コールド
決勝(7月28日) 仙台育英 4-1 東北

【通算】5戦全勝 59得点・2失点(1試合平均11.8得点・0.4失点)

立ち上がりは2試合連続20点超

数字の並びが極端だ。初戦の仙台戦が21-0、3回戦の登米総合産戦が22-0。

いずれも5回コールドで、2試合合計43得点無失点という滑り出しだった。

第5シードの古川学園と当たった準々決勝も、初回に2番・斎藤駿多、4番・田山纏の適時打などで3点を先制。5回には5番・高岡龍一の2点適時二塁打でリードを広げ、5-1で5年連続の4強入りを決めた。

準決勝の東北学院榴ケ岡戦は7-0の7回コールド。2回に連打で3点を先制すると、3回、5回にも加点して5回までに7-0とし、投げては竹内颯、加藤稜翔の2投手による完封リレーを完成させた。

全国最後の代表校として

決勝は雨の影響で当初予定より2日遅れの7月28日、石巻市民球場で行われた。相手は10年ぶりの夏を狙った宿敵・東北。全国49代表の最後の1枠を決める一戦となった。

初回、二塁に走者を置いて1年生・丹羽裕聖が右翼へ適時二塁打を放ち先制。4回には5番・高岡が右中間を破る当たりで一塁走者を一気に生還させ、さらに主将・倉田葵生の安打などで加点した。6回にも1点を追加し、4-1。先発した2年生右腕・古川諒弥が1失点完投で勝利を呼び込み、宮城大会連覇と2年連続32回目の夏の甲子園出場を決めた。

須江航監督は倉田主将について、1・2年生の多いチームを100%サポートしてくれたと感謝を口にした。倉田主将は「日本一をとるという目標がある、まだまだ自分たちはスタート地点」と語り、一戦必勝で戦う姿勢を強調している。

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打線の破壊力、失点の少なさともに仙台育英が上回る。ただし宮城大会の序盤2試合が43得点無失点である点は割り引いて見る必要がある。準々決勝以降の3試合に絞れば仙台育英は16得点2失点。札幌日大も準決勝以降の2試合で11得点7失点と、ともに終盤は締まった試合を戦ってきた。

投手起用の傾向も対照的だ。札幌日大は3年生エース・石川が準決勝で完投、決勝でも8回途中まで投げるなど、エース中心の組み立て。対する仙台育英は準決勝で竹内・加藤の継投、決勝で2年生・古川が完投と、複数の投手を使い分けている。

開幕試合の見どころ

今大会から夏の高校野球では初めて“DH制(指名打者制)”が導入される。札幌日大は南北海道大会の決勝で8番・指名打者の久保が本塁打を放っており、DHが得点源になった実例をすでに持っている。両校がこの新ルールをどう使うかは、開幕試合の隠れた焦点になりそうだ。

もう一つ、この試合の勝者には特殊な日程が待っている。抽選の結果、開幕試合の勝者は第8日(8月12日)に花咲徳栄(埼玉)と1回戦を戦うことが決まっており、勝っても中6日が空く。長い間隔をどう調整に生かすかという課題も、すでに両校のベンチにのしかかっている。

大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。開幕試合は午後5時30分プレーボールの予定だ。

なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

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