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「聲の形」山田尚子監督に聞く。気をつかったり同情したり、何なら可哀想だと思ったりするのは大間違いだ

2016年9月16日 10時00分 ライター情報:丸本大輔
小学生の時、クラスのガキ大将だった石田将也は、転校生の西宮硝子が聴覚障害者だったことに興味を惹かれて、からかい始める。しかし、それがエスカレートしたことが問題となり、ある出来事をきっかけに、今度は将也がクラスの中で孤立してしまう。その後、心も耳も閉ざして日々を過ごしていた将也だったが、転校した硝子を探して、5年ぶりに会うことを決意する……。
大きな話題を集めた2度の読み切り掲載を経て、2013年8月〜2014年11月まで『週刊少年マガジン』で連載された大今良時の『聲の形』。最終話掲載と同時に制作が発表され、多くのファンが待ちわびていた劇場アニメがついに完成。映画「聲の形」として、9月17日(土)から全国で公開される。
監督を務めるのは、「映画けいおん!」「たまこラブストーリー」でも高い評価を集めた京都アニメーションの山田尚子。
公開直前インタビューの前編では、将也と硝子への思いなどを聞いていく。
9月17日(土)、新宿ピカデリー他で全国ロードショーされる映画「聲の形」。京都アニメーションの山田尚子監督にとっては、3本目の劇場作品。(c)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

キャラクターたちの根っこをきちんとすくっていきたい


──最初に原作の『聲の形』を読んだ時の印象を教えて下さい
山田 初めて読んだのは、監督のお話をいただいた時です。6巻くらいまで出ている状態だったのですが、ものすごく愛の深い作品だというのが第一印象でした。だから、監督という形で、この作品に携われることを率直に嬉しく思いました。
──原作は全7巻ですが、この内容を約2時間の映画1本にまとめる際、最初にどのようなプランなどを考えたのでしょうか?
山田 とにかく、人の真心の部分をフィーチャーして、そこに集中して描いていこうと思いました。それができていて、作品のコアな部分としてちゃんと機能すれば、1本の映画にできるんじゃないかなって、ふわっと考えていましたね。まだ、7巻分の原作を1本にまとめるのが大変かどうかすら分かってない状態でしたが、脚本は経験豊富な吉田玲子さんですし、きっと何か突破口を見つけてくださるだろうと思っていました。全体の大まかなプロットは、吉田さんたちと話しながら最初に作ったものからほとんど変わっていません。ただ、そこから先の作業は本当に大変で、死ぬかと思いました(笑)。
──小学生の時の将也はいじめっ子ですし、描き方によっては、観る人に嫌われる主人公になる危険もあったと思います。描き方には、気をつかったのでは?
山田 『聲の形』という作品について語られる時、聴覚障害を持った子へのいじめなどのシリアスな部分を取り上げられる事が多い印象もありました。

ライター情報

丸本大輔

1974年生まれ。フリーライター。瀬戸内海で生まれ育ち、現在は東京の西側在住。インタビューを中心に活動。得意ジャンルは、アニメ、マンガ、サッカーなど。

URL:Twitter:@maru_working

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