MLBロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が通算5度目、そして4年連続のナショナル・リーグMVP獲得に向けて、これまでで最も厳しい競争に直面している。過去2年は満票でMVPを手にしてきた大谷だが、今季から本格的に二刀流を再開し絶対的本命と思われていたスターを脅かす存在として、PCAの成績が気がかりとなっている。
ある指標でPCAが大谷を上回る
大谷の最大のライバルとしてナ・リーグのMVPレースに急浮上しているのが、シカゴ・カブスの中堅手、ピート・クロウ=アームストロング(PCA)だ。米メディア『Dodgers Nation』によると、8月下旬の段階で、大谷は30本塁打、80打点、OPS.935と、例年通りの高水準な打撃成績をキープしている。しかし、今季は7月上旬から膝などの負傷でマウンドから遠ざかっており、また盗塁数も7つにとどまっている。
一方のPCAは、高校時代のコーチから"Petro"(ペトロ)の愛称で呼ばれていた、走攻守の三拍子が揃った選手。打率.282、36本塁打、89打点、さらには32盗塁を記録し、すでに「30-30」を達成。OPS.944は大谷を抜いてナ・リーグ首位に立ち、打撃面で大谷と互角以上の成績を残している。さらに特筆すべきは、PCAが今季の球界最高峰の守備職人であるという点だ。守備の貢献度を示す各種指標は軒並みMLBトップであり、総合的な貢献度を表すbWAR8.1でもMLB全体トップに立っている。
他球団の現役選手が"守備の差"を証言
米メディア『ESPN』が現役メジャーリーガー21人を対象に行ったアンケートでも、15人がPCAをMVPに推し、大谷はわずか4票にとどまった(残る2人は両者への支持を表明)。「PCAはエリート級の守備をするが、大谷は守備につかない」という他球団の選手の声があったという。大谷が現在DH専任となっていることが、守備面での貢献が際立つPCAの評価をさらに押し上げる要因となっている。
ESPN独自の評価システム「AXE」では、PCAの評価値が「163.3」となり、大谷の「154.7」を上回り、現状はPCAがレースをリードしているとみている。ブックメーカーのオッズでも、8月29日にPCAが自己初のシーズン3本塁打・6打点を記録したことでその優位はさらに拡大し、大谷を大きく引き離している。
同メディアは「大谷は依然としてMVP争いの中にいるのは明らかだが、4年連続でのMVP受賞には、少なくともPCAのペースに追いつく必要がある」と結んでいる。

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