カナダの潜水艦事業の受注で北大西洋条約機構(NATO)の壁を超えられず、ドイツ企業に敗れた韓国の造船大手ハンファオーシャンがタイ海軍の護衛艦事業の受注競争に挑んでいる。韓国紙が伝えた。

今度のライバルも事情は異なるが、NATO加盟国のトルコの企業だ。

ハンギョレ新聞によると、4000トン級の次世代護衛艦1隻を導入する事業を進めているタイ海軍は近く事業者選定結果を発表する。4月に締め切られた入札には6社が参加した。韓国側からはハンファオーシャンとHD現代重工業が提案書を提出し、NATO加盟国で防衛産業大国として浮上しているトルコのアスファットとTAIS造船所の2社が入札した。スペインとシンガポールの企業も入札に応じた。

タイの現地メディアなどはハンファオーシャンとトルコの企業をめぐってタイ海軍が最終的な検討を行っていると報じている。タイの政界では「韓国企業内定説」が浮上しており、最終発表の時期はやや流動的だという見通しも出ている。

事業規模は8000億ウォン(約870億円)で大きくはないが、海軍力の強化に取り組む東南アジアは韓国の防衛産業企業が注力してきた重要な輸出市場だ。防衛産業界の関係者は「中国の圧倒的な海軍力には及ばないが、南シナ海の紛争を抱える国やその隣接国が安全保障の観点から艦艇や潜水艦を導入している」と述べた。

別の関係者はタイが「納期と技術力、価格競争力を兼ね備えた韓国製の艦艇を好む」と指摘。予算問題に直面しているが、タイ海軍は後続艦3隻をさらに建造する目標を示した。これにより、事業規模は約3兆ウォン(約3250億円)に拡大する。

今回の受注戦で最もリードしていると評価されるハンファオーシャンの受注方式を昔の戦術に例えると、前方突破型の「尖字陣」だ。大宇造船海洋時代の2018年、タイ海軍に最新型護衛艦を引き渡したときから築いてきた信頼関係を前面に掲げている。

タイ海軍は在位が70年にわたり国父と称賛された前国王「プミポン・アドゥンヤデート」の名をこの艦に付け、海軍の旗艦として使用しているほどだ。防衛産業界の関係者は「タイは王室の権威が非常に高い。軍艦建造の継続性を重要視するだろう」と期待を寄せた。

タイ海軍は入札条件として、国内生産部品を最低20%使用し、技術移転を行うことを掲げた。今回の事業では韓国の防衛事業庁が主導するワンチームは構成されていなかった。関係者は「発注国が2社を指定して入札を提案した。事業規模が小さいため、最大60兆ウォンのカナダの潜水艦事業のようにワンチームを構成する理由はない」と述べた。(編集/日向)

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