◆第108回全国高校野球西東京大会▽1回戦 日大三15―0翔陽=5回コールド=(12日・スリーボンド上柚木)

 高校通算30本塁打を誇る日大三の田中諒捕手(3年)が、進路をプロ一本に絞ったことが12日、分かった。昨夏の甲子園で2本塁打を放った右の長距離砲は、西東京大会初戦で先制二塁打を含む2安打3打点。

部員の不祥事で春季大会を辞退し、252日ぶりの公式戦となったチームをコールド発進に導いた。

 鋭いスイングから放たれた打球が、あっという間に左翼フェンスを直撃した。初回1死三塁。日大三・田中の先制二塁打が、昨秋以来252日ぶりの公式戦に臨んだチームを勢いづけた。試合前「気負わずに三高らしくやっていこう」とナインを鼓舞した主将は、3回2死二、三塁でも中前へ2点適時打。2安打3打点、2四球で全打席出塁と暴れ「全員の緊張が解けた感じはあった。今まで経験していなかった分、1勝を経験できたことは良かった」とうなずいた。

 高校通算30本塁打を誇る右のスラッガーの進路も判明した。試合後は「プロ一本です」と明言。昨夏の甲子園では2年生4番として2回戦の豊橋中央戦と、準々決勝の関東第一戦で左翼へ本塁打を放った。24年春の低反発バット導入後、初の1大会複数本塁打を記録して準優勝に貢献。その名を知らしめた強打の捕手が、今秋ドラフトでの指名を待つことになった。

 頼もしさを増した姿で最後の夏を迎えている。昨夏の甲子園では「4番・一塁」で出場していたが、昨秋からは本職の捕手へコンバート。この日、先発した1年生右腕・溝大駕投手は制球を乱す場面もあったが、3回1安打無失点の好投に導いた。2月に部員のSNS不適切利用で3か月の対外試合禁止処分を受け、春季大会の出場を辞退したため今夏はノーシード。5月上旬の対外試合再開後は、「もう1回、一つになってやっていこう」と呼びかけ、ナインをまとめてきた。

 主将の一打からつながった打線は、3、4回にそれぞれ7点を奪って5回コールド発進。次戦は14日に府中西との2回戦に臨む。「この勝ちで緊張は解けたので、一球一球を大切に全員で頑張ってやっていきたい」。プロへの憧れを原動力に、まずはチームを西東京の頂点へと導く。(小島 和之)

 ◆田中 諒(たなか・りょう)2008年11月6日、東京都生まれ。17歳。小学1年の頃に深川ジャイアンツで野球を始める。

小6で読売ジャイアンツジュニア選出。晴海中では東京玉川シニアに所属し、捕手を務めた。日大三に進み、1年秋に背番号13で初めてベンチ入り。180センチ、100キロ。右投右打。

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