◆第108回全国高校選手権静岡大会▽3回戦 浜松学院興誠7―1静岡市立(18日・ちゅ~るスタジアム清水)

 腰には4本のボルトが入ったまま静岡市立の小西祐大捕手(3年)の高校野球に幕が下りた。浜松学院興誠に1―7で敗戦。

1点を追う展開で5回まで1失点と粘り強く投手陣をリードしたが、6回に追加点を許し、7回には4失点。「中盤まではみんなでつないで耐えられていましたが、崩れた時に立て直せなかったのが、自分たちの弱さでした」と悔しさをにじませた。

 身長178センチの強打の右打者は、1年生時に主力として定着しつつあったが、昨年3月、腰の骨が「4本折れていた」ことが判明。腰椎固定術を受け、腰には4本のボルトが入った。それ以前から捕球時の痛みに苦しみ、約1年間、思うようにプレーできない日々が続いていた。術後は「1ミリ動くだけでも激痛」だった。約1か月間は安静を余儀なくされ、部活動にも参加できなかった。今でも忘れられない光景がある。4月、帰宅しようとした時だった。新1年生の歓迎会が開かれていたが、「自分は主力だったのに、チームの輪に入れなかった。本当に悔しいなと思いながら、何も言わずに帰りました」と当時を振り返り、声を詰まらせた。

 それでも部に顔を出し、仲間に声を掛け続けた。

実戦復帰は半年後の9月。新チームでは主将を任された。安井信太郎監督からは「苦しくてもチームのために声を出し続けた。お前は20人分の声を出せる」と背中を押された。「自分が引っ張っていかないといけないという使命感が芽生えました」。苦しいリハビリを乗り越え、仲間を鼓舞し続けた主将は、最後までチームの中心として戦い抜いた。

 

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