◆第108回全国高校野球選手権南北海道大会 ▽準決勝 札幌日大6―4北海道栄(19日・エスコンフィールド北海道)

 南北海道大会の準決勝2試合が行われた。札幌日大は6―4で北海道栄を下し、3年連続の決勝進出。

9番・小森桜暉(おうき)左翼手(3年)が3安打1打点と打線をけん引し、2年ぶりの優勝に王手を掛けた。駒大苫小牧は3―1で北海を破り8年ぶりの決勝進出。3番・川口奨真遊撃手(3年)が決勝弾を放ち、19年ぶりの夏の甲子園出場まであと1勝とした。決勝は21日にエスコンフィールド北海道で行われる。

 札幌日大の「将軍」が、チームを3年連続の決勝に導いた。両校無得点の6回。先頭の小森は「森本(琢朗)先生(45)からこの回だぞと言われた。自分のスイングをしよう」と打席に向かった。初球の直球をはじき返し、左中間への三塁打。2番・野川咲空(さく)中堅手(3年)のスクイズ(記録は内野安打)で均衡を破る先制のホームを踏んだ。

 背番号は17。今夏は準々決勝までの4試合中2試合でベンチスタートだったが、森本監督は「能力的には高い選手。

(相手投手の)日野君が左バッターの方が相性が悪いので、小森だったら何とかしてくれる」と先発起用した。7回は左中間への適時打。8回にも好機を広げる右前打を放ち、“猛打賞”で指揮官の期待に応えた。

 感謝の思いを胸に高校最後の夏を戦っている。小学校卒業後から、父・厚志さんが男手一つで育ててくれた。それまで台所に立つことの少なかった父が、昼の弁当や夕食を手作り。午前5時40分の出発に合わせて弁当を作ってくれることもあるという。好物は卵焼きとオムライスで、「甘い卵焼きが特に好き。朝早く起きて、栄養を考えてご飯を作ってくれている。プレーで感謝を伝えたい」と恩返しを誓う。

 高校入学後、3年連続の決勝進出。2年前の優勝、昨年の準優勝時はベンチ外で、初めて決勝の舞台に立つことになる。

「全力でプレーしたい」。人気漫画「キングダム」の登場人物である王騎(おうき)になぞらえて仲間から「将軍」と呼ばれる4月生まれの18歳。「桜暉」が季節外れの桜を咲かせ、エスコンで輝いてみせる。(島山 知房)

編集部おすすめ